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2016

リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン

REVENGE OF THE GREEN DRAGONS / 2014年 / 香港、アメリカ / 監督:アンドリュー・ラウ、アンドリュー・ロー / 犯罪、実在の人物を基にした映画
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まさに仁義なき戦い。仁義なさすぎて引く。
【あらすじ】
不法移民として中国からアメリカへ。ギャングになりました。


【感想】
「インファナル・アフェア」のアンドリュー・ラウ監督と、ギャングものならおまかせのマーティン・スコセッシが製作総指揮。これで面白くないわけがない!と思ったが‥‥。

1980年代のアメリカでは不法移民が急増。スネークヘッドと呼ばれる密輸ブローカーが暗躍し、数百万人の不法移民が押し寄せていた。サミー(ジャスティン・チョン、中央)とスティーヴンもアメリカに密入国し、犯罪組織グリーン・ドラゴンに加入することになる。

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主人公サミーがちょこっとオードリーの若林さんに似ている。若林さんから、やる気を削いだような顔というか。若林さん自体、元からあんまりやる気ない感じだけど。

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実に救いのない物語。子供であっても関係なくギャングに勧誘されてしまう。小学生だったサミーとスティーヴンがグリーン・ドラゴンに加わったのも小学生のときだった。ここらへんはブラジルのギャング映画「シティ・オブ・ゴッド」を思い出した。あちらは8歳の子供が銃を持って戦っていた。

当時の空気がよく伝わってくる。警察は中国人ギャングに関わろうとはしない。それは危険だからというよりも、中国人を見下しているからだと感じる。中国人が殺し合おうがどうでもいいのだ。中国人ギャングたちも白人を殺せば警察が動くので、白人には手を出そうとしない。代わりに同胞ともいえる中国人からみかじめ料をとり、中国人ギャング同士で抗争に明け暮れる。

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ギャング映画には名作が多い。ギャングたちの非情さや残酷さには辟易させられるものの、それだけではない。映画「仁義なき戦い」では、菅原文太は仁義なき世界において仁義ある行動をとる。その時代遅れの不器用さに惹きつけられた。

この映画は、本当に仁義とか信念がないんですよね。もう冒頭の小学生を拷問するところからちょっと引く。犯罪者とはいえ、犯罪者なりの美学をというのをどうしても期待してしまうのだった。甘いのでしょうねえ。

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これはどこまでが事実かわからないのですが、実在の人物を基にした映画ですのでギャングの非道さがよく描かれている。同胞であろうと拷問して殺し、親戚の家に押し入って金を奪ってレイプする、本当に仁義もなにもない世界。「あの人、悪そうだったけど実はいい人でよかった!」という鑑賞後のカタルシスはない。本当に悪い人ですよ。一応、実話を基にしているわけだから、仕方ないのかもしれない。この後味の悪さはアンチギャング映画としてはすばらしい。これを観てギャングに憧れる人はいないだろう。

でもやっぱりスッキリしたかったよおおお。好きになれる人物が誰もいない‥‥、若林さんはものすごく影が薄いし‥‥。あと、最後はちょっと都合よく終わりすぎのような。どんでん返しを入れたかったのかもしれないが「そんなことあるかい!」という終わり方である。救いなきギャングの世界が好きな方にはお薦めです。


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