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2016

MAD探偵 7人の容疑者

神探 / 2007年 / 香港 / 監督:ジョニー・トー、ワイ・カーファイ / ミステリー
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超能力という両刃の剣。鋭すぎる刃でアイタタタ‥‥。
【あらすじ】
超能力刑事に事件を依頼したら、とんでもない変人でした。


【感想】
超能力ものというと、単純に「こういう能力があったらいいな」と憧れるものが多い。この作品は、能力を持ったがゆえに背負うことになった代償が大きすぎる。超能力者であるバンは狂人一歩手前というより、ふだんはあっち側で暮らしていて、たまにこっちに戻ってきてくれる感じ。しっかりして!

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刑事の失踪事件を捜査していたホー刑事(アンディ・オン、上)。捜査にいきづまり、かつての先輩刑事バン(ラウ・チンワン、下)に助言を求めに行く。バンは被害者が殺された状況を再現することで、被害者の人格(分身?)と会話する能力を持っていた。だが、数々の奇行が原因で今は失職していた。

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ちょっとアレな人として有名なバンさん。なんだろう、このノリノリのポーズ。能力はいくつかありまして、人を見たときに本性である人格を見ることもできる。裏表がある人なんかすぐに見抜いて頭突きをかます。それはどうなんだ。

署長が退職するとき「署長は他の人格がないとてもいい人だった!」と褒めるんですね。だいたいの人は、他の人格があるのかな。

「おまえはいいやつだから、俺の耳をあげるね!」って、突然、ナイフで自分の耳をゴリゴリ切り落として退職祝いに所長にプレゼント。そんなエキセントリックな退職祝い、受け取れるか。警察クビになって当たり前の物件であるよ。

画家のヴィンセント・ヴァン・ゴッホが自分の耳を切りましたが、その逸話になぞらえて「バン」という名前を付けたのかなあ。ゴッホもここまでアレじゃあないと思うけど‥‥。

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だが、そんなバンさんであるが腕は確か。刑事失踪事件の犯人が同僚のコウ刑事であることを突きとめる。コウ刑事にはなんと7人もの人格がいた。多重人格の表現が面白くて、バンには上のように7人の人物に見えている。彼らは全員同時に現れることもあれば、一人で現れることも。コウ刑事の精神状態によって、現れる人物が変わってくる。

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バンのことを信頼していたホーだったが、バンの部屋を訪れた際に発見した壁中に貼られた新聞記事や数々の奇行を目にするうちに、バンが本物の狂人ではないかと疑い出す。信頼関係が崩れはじめ、二人がギクシャクしだす様子が面白い。

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バンの奥さんと、バンの関係も面白い。バンの奇行によって二人は別居(離婚?)している。これが本物の奥さんですがバンには違った外見(奥さんの本当の人格)として見えている。なぜ、これが本当の奥さんの姿とわかるかといえば、バンがいない場所でホーと奥さんだけで話しているとき、奥さんがこの姿をしているからです。

バンは、自分の中に奥さんの人格を作り出して、その人格と話すことも多い。だが、バンは本物の奥さんと話していると信じ込んでいる。バンが作った奥さんの人格は、実在の奥さんと同じ容姿をしている。これはおかしくなる前のバンには奥さんがこう見えていたからで、今の奥さんに実際に会うと、バンは本当の人格を見てしまうので、「あんた、誰?」となってしまう。

バンの奇行によって奥さんのバンに対する態度も変わった。バンは奥さんの本当の人格(今のバンに対して厳しい)を見てしまう能力があるから、知っている奥さんとは違う険しい容姿に見えるのだ。だいぶわかりにくいことを書いているけど大丈夫なのか‥‥。駄目かもしれない。

事件そのものはすごく単純なのですが、ちょっと入り組んだ話になっている。ラストもハッピーエンドとはいかず、純真だったコー刑事に新しい人格が発現して終わる。あの人格は、コウ刑事の中にいたすべてを取り仕切る優秀な女の人格と似ているのだろう。派手な場面はありませんが、少し毛色の変わったミステリーで楽しめましたよ。

2016年9月18日~2016年10月17日の期間、GYAO!で無料配信中。
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