03
2016

闇金ウシジマくん 劇場版、Part2

2012年、2014年 / 日本 / 監督:山口雅敏 / 犯罪、暴力
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雄弁に物語る無表情の怖さ。今すぐ耳を揃えて返しますんで‥‥。
【あらすじ】
闇金からお金を借りました。回収されました。


【感想】
原作漫画、ドラマ、両方未見です。評判がいいということだけは聞いていて、「ナニワ金融道」のような作品だと思っていた。「ナニワ金融道」は帝國金融という消費者金融の話。消費者金融は合法で、合法でありながらあれだけハードな話なのだから、闇金という違法な世界を取りあげたウシジマくんは相当重苦しいものに違いないと手を出しかねていた。やっぱり重苦しかったですよ‥‥。

今回は「劇場版」「Part2」の二つを観ました。軽はずみに借金をする人々、人間の抑えきれぬ欲望、お金によってタガがはずれた人間の醜さなどを描いている。

「ナニワ金融道」は、借金で首が回らない中小企業の社長がよく出てきた。この映画では、イベント系サークル「バンプス」の代表小川純(林遣都、下)やホストクラブの神崎麗(窪田正孝)が金を借りる。

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他にも債務者はたくさん出るが、みな借金へのハードルが低いんですね。こんなに低くていいのかと驚いた。経営がうまくいかず、銀行には相手にされないし、マチ金でも貸してくれなくてしょうがなく闇金に来たとか、そういう重さは微塵もない。

借金の動機は、経営とか生活のためではない。成り上がりたいという欲望だとか、その欲望を応援することで自分の空虚な人生を満たしたい願望。あとギャンブルという王道も、もちろんありますけど。とにかく債務者が若く、無知で無防備なのだ。ハラハラするなあ。闇金から借りたら人生終了というのは共通認識かと思っていたが、全然そんなことはない。コンビニ感覚で借りに来るよ。怖い怖い怖い!

しょっぱなからハードな取り立てで、眼球焼かれそうになります。これだから、こういう映画は怖いんだよおおおお。

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中高生には推薦図書として「ナニワ金融道」と「闇金ウシジマくん」は是非一度読んでほしいもの。学校で教えてほしい。

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ウシジマくんを演じた山田孝之さんは感情を表に出さない。無表情で必要なこと以外は口にしない。でも、無表情だからといって伝えてくるものがないということではない。「返さなかったら、どこまででも追っていくからな」とものすごく雄弁に語っている。こんなによくしゃべる無表情は初めてです。来ないで。

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登場人物はみなよかったですね。「紙の月」では、ちゃっかりしたOLを演じた大島優子さん。今回はイベントサークルの成功に賭ける小川純を応援する女として登場。人の夢に自分の夢を託して何かを成し遂げた感じになる弱さが、よく出ていました。

お金より大事なものはないという価値観はわかる。だけど、そうやって「お金大好き!」と思い続けていくことで荒んでいく部分があるようにも思う。お金で大半のものは買えるけど、でもそれだけでもないぐらいに留まっていたい。タメにもなるし面白いけど怖い映画でした。

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