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2016
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キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
CAPTAIN AMERICA:THE WINTER SOLDIER / 2014年 / アメリカ / 監督: アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ / アクション










国のためにすべてを捧げた浦島太郎。おじいちゃんは悲しい‥‥。
【あらすじ】
味方から追い回されます。
【感想】
アベンジャーズというヒーロー集団の中で誰が好きかといえば、それはもうダントツにキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス、左)である。

戦闘能力だけでみればアベンジャーズのメンバーの中でも、ソー、アイアンマン、ハルクなどには大きく水をあけられている。空も飛べないし戦い方に華麗さはなく、無骨なまでの肉弾戦である。また、70年余り北極で氷漬けになっていたため、現代の価値観にうまく馴染めないでいる。キャプテン・アメリカは毎回アイアンマンにからかわれている印象がありますが、今回はナターシャ(スカーレット・ヨハンソン、右)によくからかわれる。微笑ましいぞ。ナターシャはアベンジャーズのときと髪型が違うせいか、別人のように見えますね。
諜報機関シールドの長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)は今回の作戦で海賊を雇うなど、手段を選ばないところがある。清濁併せ呑むところがあり、危ういバランスの上で状況をコントロールしようとする。理屈ではわかるものの、どこかすっきりしないところがあるのです。

キャプテン・アメリカは古臭くはあるものの、最終的には正しい選択をしてくれる安心感のようなものを感じる。古臭いと笑われようと何が正しいかを知っているし、それについての妥協はない。そこに惹かれるのかな。シールド上層部はインサイト計画というのを進めている。プログラムによって、普段の言動やメールなどを監視し、テロリストになりそうな人物をあぶり出して殺害しようというもの。キャプテン・アメリカは真に愛国的であるがゆえに、これはいかんのじゃないかと悩むんですね。愛国者だからこそ反対せざるを得ないのだ。
見た目もすてき。ヒーローというと変身したときのほうがかっこいいはずですが、キャプテン・アメリカの場合、普段のほうがはるかにかっこいいような気も。


なんかこうパッとしないのが、いい味なのですよ。
映画そのものより、ただひたすらキャプテン・アメリカが好きということを書いてしまった。で、今作のウィンター・ソルジャーですが、いきなりですとよくわからないので第一作目「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」をご覧になってからがいいと思います。アベンジャーズもいろんな作品が出ており、ファンには嬉しい悲鳴ですが、どの順番に観たらいいかよくわからんという問題も出そうですね。
今回は、味方だったシールドに襲撃されるわ、かつての親友だったバッキーに襲撃されるわで、もはや何を信じてよいのやらである。哀愁を感じる背中。

暗殺者ウィンター・ソルジャーに仕立て上げられたバッキーとのやりとりも良かったですね。

バッキーがかつて語った言葉をキャプテン・アメリカが口にする場面がある。ちょっとグッとくるものがありました。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でも使われていましたが、この方法は流行っているのかな。これをやられると、コロッと乗せられてしまいます。
ウィンター・ソルジャーとは今回敵役となった冷凍保存されていた兵士のことですが、検索するとベトナム戦争のことが出てくる。ベトナムで行われた米軍による戦争犯罪や残虐行為を公の場で証言するウィンター・ソルジャー公聴会というものがあったようです。映画にもなってますね。この映画も、信じていた国家、組織の変容、戦う意味が見いだせないなど、ベトナム戦争のウィンター・ソルジャーに掛かっているのかもしれません。

珍しく悪役で出演したロバート・レッドフォードと、シールド長官のサミュエル・L・ジャクソンのツーショット。おおお、まさかこの二人が同じ画面で観られるとは!サミュエルは銃撃戦の場面でかなり見せ場がありましたねえ。口で命令してるだけだけど。

キャプテン・アメリカのマラソン友達だと思っていたファルコンさんも大活躍でした。
今回はアクションもストーリーも文句のつけようのない楽しさでしたよ。キャプテン・アメリカの不器用な正義感がたまらないです。本当にそんなものがあったかはわからないけど「古き良きアメリカ」の感じというか。シールドの職員に呼びかけるところも良かったですね。
ああ、早く次の作品が観たい。
<おまけ>

ふだんは盾をぶん投げておりますが、盾を盾として使っている貴重な場面。
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