07
2016

ラストベガス

LAST VEGAS / 2013年 / アメリカ / 監督:ジョン・タートルーブ / コメディ
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歳をとっても人生は楽しめる?
【あらすじ】
仲間の一人が結婚するので、ラスベガスで独身最後のバチェラーパーティーを開きます。



【感想】
幼馴染の仲良し4人組が久しぶりに再会。ビリー(マイケル・ダグラス、右)の結婚を祝うため、バチェラーパーティーを開催する。バチェラーパティ―とは同性だけでやる独身最後のバカ騒ぎ。「ハング・オーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」でも有名ですね。ビリーの結婚相手は自分の半分の歳にも満たない30代前半の女性。子供どころか下手すれば孫の年齢か。

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まさに錚々たる面々。左からケヴィン・クライン、モーガン・フリーマン、ロバート・デ・ニーロ、マイケル・ダグラス。主役を張れる役者を4人も集めてしまうとは。おじいちゃんたちがラスベガスで大騒ぎするコメディ。気軽に観られる作品。

老人というけど、みんな姿勢もいいしお洒落ですね。デ・ニーロは偏屈じいさんの役なので、あえて洒落たかっこうはしてないですけども。モーガン・フリーマンはこんな奇抜な柄のジャケットも着こなしてしまうからすごい。

4人はラスベガスでバカ騒ぎするのだけど、遊び方が若者のそれとまったく変わらない。カジノのポーカーで大儲けし、ビキニコンテストで若い子を見てはしゃぎ、クラブでは喧嘩もする。パーティーでは孫のような子をくどいてセックスしようとする。

年を取っても若者になんて負けない。こんなに楽しいんだぜ! ということかもしれない。年を取ることはみっともないことでも恥ずかしいことでもない。だが、年寄りが若者の真似をするのは擦り寄っているようで滑稽に感じる。あんまり若者側に降りてきてほしくないというのがある。

「年寄りでもこんなに楽しい!」と強調すればするほど「若さこそ至上の価値」という隠れた本音が浮き彫りになるような。70歳なら70歳の落ち着いた喜びがあるはず。若造にはわからない楽しみや価値観があって「おまえらもいずれはわかるかもな」ぐらいの余裕が欲しい。などといえば、勝手な憧れなのかな。

実際、70歳のおじいちゃんがクラブにいたら奇妙ではないか。モテるどころか場違いに思える。だが、普通のおじいちゃんのはずのアーチ―(モーガン・フリーマン、左)がクラブで踊りだすと、これがまあ、かっこいいんですよ。赤のスーツなんて普通の70代は着こなせませんよ。本人のイメージが強すぎて、病弱な年寄りという役を超えてしまっている。どう見てもモーガン・フリーマンそのものに見えてしまう。そりゃ、モテるわ。

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白いタキシードできめたデ・ニーロはゴッドファーザーにしか見えない。30人は殺している。間違いないんだ。

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クラブで女の子を膝に乗せてご満悦のケヴィン・クライン(中)。バイアグラもあるし今夜は楽しむぜー! と大盛り上がり。奥さんも浮気を認めているので、さっそく女の子と寝室に。

「今までは、最高の経験は真っ先に妻に話してきた。でも、今夜最高の経験をしたとしても妻には話せない。そうすると最高じゃなくなっちゃうんだよなあ」などといって、浮気はやめてしまうのだ。相手の女の子も「あなたみたいな人と結婚したい」と部屋を出ていく。この場面は良かったですね。

女の子が出ていくとき、その背中に向かってモゴモゴと「あ、でも、口でしてもらうんならいいかなあ‥‥」などというので最低のジジイだと思いました。すばらしい。

上手く老いることの難しさ、若い時にできたことができなくなる、年老いても続く友情など、いろいろと考えさせられる。

アメリカ人は年老いても、若いときのような恋愛を求められるのだろうか。いくつになろうと手を繋いでいる夫婦が理想だという人もいるけど、それはそれでしんどい気もするんですよね。もっと静かに相手を思いやるというのもありそうな。ともあれ、手を繋ごうが繋ぐまいが愛情の表現はそれぞれなので好きにすればいいというだけなのかもしれない。

登場人物のやっていることが若者と同じと思っていたが、ひょっとして70歳を超えてもそんなに変わらないのかなあ。子供の頃は30歳とか40歳というのは立派で完全な人間と思っていたが、自分がその歳になってみるととんでもないポンコツというのがよくわかる。ポンコツのまま70まで行くのだろうか。

70歳の景色はどんなだろう。これだけ楽しそうな70歳ならうらやましい。


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