27
2017

スタンドアップ

NORTH COUNTRY / 2005年 / アメリカ / 監督:ニキ・カーロ / ドラマ、実際に起きた事件を基にした映画、差別 / 126分
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周りがすべて敵だとしたら。
【あらすじ】
鉱山で働きだしたが差別がひどい。



【感想】
シャーリーズ・セロンはしばしば社会的弱者の立場を描いた映画(モンスター、ヤング≒アダルトなど)に出る。彼女の父親がアルコール依存症で暴力を振るわれて育ったという生い立ち、みずからが弱者の立場にあったことが、彼女が弱者を演じる使命感になっているのではないか。この作品でも戦ってましたねえ。

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シングルマザーとして二人の子どもを抱える母親ジョージー(シャーリーズ・セロン、中央)。鉄鉱山で男に混じり働く姿を描いている。男たちは女が鉱山で働くと職を奪われると、女性労働者にセクハラを超えた犯罪まがいの嫌がらせを常習的に行っていた。

差別の強い地域というと南部のイメージがありましたが舞台となったミネソタ州は北部。映画でとりあげられる訴訟は1988年のものなのでわりと最近のイメージ。

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とにかくいじめが滅茶苦茶で、滅茶苦茶だからいじめなのかもしれないんだけども、それにしたってというレベルですよ。トイレに行かせてもらえないで「その場でしろ」といわれたり、女性更衣室に糞尿を撒かれたり、服に精液をつけられたり、レイプされかけたり、あまりにもという扱いを受ける。刺してもいいんじゃないでしょうか。問題ない。

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会社の上層部に報告して戦おうとしたジョージ―だったが上層部は逆に彼女を解雇しようとする。同僚の女性社員たちからも、嫌がらせがひどくなるから我慢しろといわれてしまう。

もうねえ、周囲が完全に間違っているものの、間違っているほうが多数だから彼女はただの異端者として扱われる。知人の弁護士に相談しても「ここがニューヨークなら‥‥」と歯切れの悪い返事。彼にとっても、田舎町で訴訟を起こすということは町全部を敵に回すことを意味している。

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差別というのはお互いのことをよく知らないから起こるのかと考えていた。同僚となって働いて助け合えば、お互いのいい面もわかって差別などは減っていくというのは甘い考えだった。映画は常に重苦しく、観ていてつらい気持ちになる。ジョージーは職場でひどい扱いを受け、親にも理解されず、子供とも対立してしまう。

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でも、あまりにもという扱いを受け続け、周囲も徐々に変化をみせはじめる。弁護士や両親も味方になってくれる。特に父親の演説の場面はちょっとグッとくるものがありました。

多数派であればこんなひどいことができるのかという人間の汚さ、無関心な人々の残酷さを描きながら、最後には勇気を持って立ち上がる人間の良心が描かれていたことに救いがあった。やはり声を上げ続けないといけないのだろう。最初の一人がいなければ何も状況は変わらないのだ。

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シャーリーズ・セロン、またしてもいい作品に出ましたねえ。と思ったら2005年の作品でした。お薦めです。


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