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2017

フューリー

FURY / 2014年 / アメリカ、中国、イギリス / 監督:デヴィッド・エアー / 戦争 / 134分
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ドイツ軍300人に5人で挑む!‥‥って無謀なのでは。
【あらすじ】
戦車でドイツ軍と戦います。ティーガーも出てきます。



【感想】
1945年4月、第二次大戦ヨーロッパ戦線終結4週間前。追い詰められたドイツ軍は少年兵までも投入し、最後の抵抗を試みていた。

米軍のM4中戦車シャーマンを指揮するウォーダディ―(ブラッド・ピット、右)の元に、新兵ノーマン(ローガン・ラーマン、左)が配属される。しかし、ノーマンはタイピストの訓練しか受けていなかった。

ブラピの頼れる兄貴っぷりがすごいですよ。「とにかく俺のいうことだけ聞いとけ!」といってるかのような。ついていきたい。

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前半とてもよくできた戦争映画に感じました。戦車戦の様子が面白いし、戦車内部の砲手、装填手、操縦士の動きが描かれている。戦車の砲弾が赤や緑の光に包まれているのだけど、あれはアメリカ側、ドイツ側をわかりやすくするためなのかな。きれいではあるけど。

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現在、世界で唯一稼働可能であるというドイツ戦車ティーガーⅠを使用し撮影しています。ティーガーによって味方戦車が簡単に撃破されていくところは恐怖感があってワクワクしました。シャーマンの弾が当たってもまったく効かないという。

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この映画の見どころは、戦車戦と戦争による人格の変貌があるのだと思う。

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兄貴分のようなブラピと優秀な仲間たち。だがみんな性格がどこか壊れている。操縦士(マイケル・ペーニャ)は優しい男だがアルコールに依存している。バイブル(シャイア・ラブーフ)は信心深い人柄で、聖書を引用しつつ敵を容赦なく撃ち殺す。装填手トラビス(ジョン・バーンサル)は腕はいいが乱暴で女好き。新兵ノーマンも短期間で戦場に適応し「このナチめ!」と敵を罵るようになる。

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ドラマ「ウォーキング・デッド」のシェーン役で大暴れしたジョン・バーンサル。あのときの強烈なイメージが抜けず、何をやっても「この人、悪い人なのでは‥‥」と思ってしまう。今回も悪い人でしたけど。

ただ、ノーマンと二人で偵察任務にあたったとき、急にいい人に変貌してしまうのがちょっと違和感があった。なんだろうね、そんな簡単に人は変わらんだろうという。二重人格かと疑ってしまうほどの変わりっぷりに、なんか企んでいるのではと疑ってしまった。今思えば死亡フラグだったのだけど。

本当の彼は良きアメリカ人で、戦争が彼を狂暴な野蛮人に変えたといいたいのかもしれない。NHKの朝の連続テレビ小説の最終回近くのように、強引にみんないい人にしようとしている感じがした。

ブラッド・ピットにしてもそうなのだ。ナチス親衛隊に対し異常ともいえる敵愾心を見せる。だが戦争に行く前の彼は違ったのだろう。ドイツ語もできるし、バイブルが引用した聖句が何章何節か言い当てる場面がある。一般的アメリカ人よりも教養があるのだ。教養ある良き人が、かくも野蛮に変化させられてしまうということを描いたのか。

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もっとも違和感があったのが最後のブラピの決断である。敵戦力300人に対し、戦車一両で無謀な戦いを仕掛ける。ブラピは「ここ(戦車)が俺のホームだ!」と退却を拒否するけれど、指揮官であるならば一度引いて味方と合流して敵を迎え撃つべきだと思う。ここがこの映画を好きになるかどうかの境目かもしれない。

心の拠り所をなくし、もはや戦車だけが彼の居場所だったということなのか。どうもこの部分がねえ。自分の部隊からは戦死者は出さないみたいなことをいってたのに。味方だけではなく自分も含めてだけど、優秀な人材を殺してしまうところが腑に落ちなかった。あと強すぎる。そんなバカなという強さ。途中までは良かっただけに後半の無理やり感がちょっと惜しいように思いました。戦争に反対したために吊るされた人や、少年兵の存在などが描かれたのも良かったように思う。



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