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2017

ゾンビ・リミット

THE RETURNED / 2013年 / スペイン、カナダ / 監督:マヌエル・カルバージョ / ゾンビ、サスペンス / 98分
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ウォーキング・デッド以降のゾンビ映画とは。
【あらすじ】
ゾンビウィルスに感染しました。



【感想】
ドラマ「ウォーキング・デッド」でだいたいのゾンビ物のパターンはやり尽くされたように思う。ゾンビや感染そのものの恐怖はもちろん、崩壊する国家、枯渇する食料、コミュニティの再構築、独裁者の誕生、人間同士の争い。ゾンビはもはや脅威ではなくなり、人間こそが脅威となっていった。ここからさらにゾンビ物を作る場合、新しい要素が必要になってくる。この難問にどうやって挑むのかと思っていた。

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この映画にはゾンビ治療薬が出てくる。ただしウィルスに感染してから早期に投与しなければならず、投与後は正常に生活をおくれるが完治はしない。継続的に治療薬を使用しないとゾンビ化してしまう。治療薬を使用した者はリターンドと呼ばれ、差別を受けることもある。

治療薬はリターンドの髄液(死んだリターンドから採る?)からしか作れない。作れる数に限りがあるがリターンドが死なない限り、薬は作れないようなのだ。そしてリターンドは治療薬を使い続けるわけで、どんどん薬の在庫は減っていく。

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政府は代用となる薬の生成を急ぐが、患者たちはいつ供給が止まるか不安でならない。ゾンビそのものはあまり出ず、リターンドと非感染者の間の溝、医療費の問題、差別なども盛り込まれているのが面白い。変則的ゾンビ物で、地味な展開でありつつも楽しめました。

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だけど、この物語がかつてのゾンビ物にあった「人間こそが脅威」以上のものを生み出しているかというと、やはり範囲内に収束してしまうようでそれほどの驚きはない。新しい物を作るのは本当に難しいのでしょうねえ。

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最後の最後でB級映画っぽい展開になってしまい、このお姉さんが復讐に目覚めてしまうという。うーん、地味なドラマのままにしておけば世界観が保たれたような。あいつら絶対殺してやるマンに変身してしまった。

どちらかというとゾンビ物よりもサスペンスに近い。ゾンビ自体の恐怖よりも、ゾンビ治療薬が存在する社会のシミュレートに力を入れている。この視点は珍しいし、ゾンビ映画をよく観る人は変わったゾンビ物として楽しめるかもしれません。ムシャムシャするところは、あんまり出ません。もっとムシャムシャしていいのよ。

しかし、欧米人がゾンビ物を作り続ける情熱はすごい。君ら本当にゾンビ大好きだな。次から次へと出てくる。感染してるんじゃないか。


日本版はこんなジャケットですがアクション要素はない。ミラ・ジョヴォヴィッチは出ない。
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