06
2017

タイム・トゥ・ラン

HEIST / 2015年 / アメリカ / 監督:スコット・マン / サスペンス / 93分
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「いい人」の存在によって話が限定される難しさ。
【あらすじ】
娘の病気の治療費のために強盗します。



【感想】
原題「HEIST」は「強盗」の意味。伏線がいくつか張られたミステリーですが、ちょっとわかりやすいかも。

ロバート・デ・ニーロは最近は大作から離れてサスペンスにたくさん出ていますね。パッとしないのが多いけど。もう大作はあまり演じる気はないのかなあ。とはいえ、やはりこの人が画面で観られるのは嬉しい。相変わらず銃が似合うなあ。銀のジャラジャラのネックレスからにじみ出るマフィア感もいい。いやあ、やっぱりデ・ニーロは、週に三人ぐらいは殺していてほしいですねえ。うんうん。

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ポープ(ロバート・デ・ニーロ)はカジノを経営し、裏社会を牛耳っている。だが、不治の病に侵され最近はちょっと弱気。娘に会いに行っても冷たくされるしさあ。おじいちゃん悲しい。自業自得だけど。

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で、こちらが主人公。ポープの経営するカジノでディーラーとして働いていたヴォーン(ジェフリー・ディーン・モーガン)。娘の治療費を工面するためポープに借金を申し込むが断れ、さらにクビになってしまう。ポープのカジノの警備員だったコックスに誘われ、カジノに強盗に入ることに。

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ヴォーンを強盗に誘った警備員コックス(デイヴ・バウティスタ)。どこかで見た顔だと思ったらWWE(アメリカのプロレス団体)のバティスタなんですね。レスラーとして成功してハリウッドという例のパターンである。バティスタは同じくハリウッドで活躍するドゥエイン・ジョンソン(ザ・ロック)やスティーブ・オースチンよりもちょっと地味なイメージなんですよね。実績や体格はもちろんすばらしいのだけど、決め技(バティスタボムなど)が、ロックやオースチンに比べて華やかさや独自性に欠ける気がするのだ。ボム系の技を使う選手は多く、どうしても個性を出すのが難しい。ボム系だとどうしてもアンダーテイカーのラストライドが浮かぶのだ。アピールもややおとなしい気がした。もっとプロレスの話していい?

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で、需要がなさそうなのでバウティスタに戻りますが、気の短い強盗役を堅実に演じていました。話をかき乱すバカみたいなのはサスペンス映画には欠かせませんが、なかなかいい暴れっぷり。

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また、この映画に格闘家ジーナ・カラーノが警官役で出演している。「ワイルド・スピード EURO MISSION」での格闘場面が印象的でした。今回はバウティスタをチョロっと殴るくらいで、あまり格闘では活躍せず。もうちょっと観たかったです。

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この映画は登場人物の性格が実にはっきりと描かれている。ヴォーンは娘の治療費のためにやむなく強盗をしており、ポープは自分の寿命が残り少ないことを知って改心したがっている。二人とも、あまりにもいい人ぶりが出すぎている。そのせいで先の行動が限定され、いい人ならばこういうことはしないだろうと、先の展開が読みやすくてスリルに欠けるように思えたのだ。難しいですよね。あまりにもどうしようもない人間だと、観ていて惹きつけられないわけですし。かといって、いい人というのは行動が読みやすく、ちょっと退屈に思えるときもあるのだから。うーむ、得体の知れない人のすばらしさよ。

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この妊婦の女性が実にいい役で、すっかり騙されてしまったものの、ちょっと話に無理があるような‥‥。まあ、そこまで読み切って準備していたということで。


◆資金洗浄について
この映画ではカジノを利用した資金洗浄が行われている。そのやり方に感心してしまった。資金洗浄に詳しい人にはなんてことないことなのだろうけど。

Aという客がカジノに洗浄したい資金を持ち込み、大負けする。Bという客が同じカジノに行って大勝ちする。これだけなんですね。でも、これは単純だけどとてもいい方法に思える。Aのお金は、普通のカジノの客に渡してしまえばよいのだから。

カジノを複数経営していればもっと安全に行えるかもしれない。Aという客が持ち込んだ金を同じカジノで払い戻さず、違うカジノのBという客に勝たせる。持ち込まれた資金も違うカジノまで運んで、普通の客にばら撒けばよい。そうすればより目につきにくい。カジノの防犯カメラのテープやハードディスクをいつまで保存しておくのかわからないけど、テープの保存期間内に一度だけ資金洗浄をすれば、仮にテープが警察に調べられることになってもそれほど危険はないように思える。

勉強になるなあ!


サスペンスとしては普通の作品だと思います。トリックは、よくあるパターンでしょうか。警察もねえ、そこはしっかりしないといかん‥‥。なぜ逃がしてしまいますか。怠慢。


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