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2017

シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ

CAPTAIN AMERICA CIVIL WAR / 2016年 / アメリカ / 監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ / SF / 147分
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誰が正義を判定するか。
【あらすじ】
ヒーロー同士の内輪もめ。



【感想】
「シビル・ウォー」はメンバーが豪華なのでアベンジャーズ3かと思ったら、キャプテン・アメリカの3作目なんですね。予習必須(MCUフェイズ2まで)の作品ですが、これはもう仕方ないところ。面倒でも、順番どおりに観たほうが楽しめると思います。中途半端に観てしまうのはあまりに惜しい作品。

シビル・ウォーといえばアメリカ南北戦争のことですが、今回はまさにヒーロー同士の内戦勃発。スティーブ=キャプテン・アメリカとトニー=アイアンマン陣営にわかれて揉めるのだ。自分で考えていたよりこのシリーズに思い入れがあったようで、ヒーローたちの対立を観ていて悲しくなってしまったよ‥‥。

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「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でソコヴィアの街を壊滅させたことなどから、各国政府はアベンジャーズの行動に首輪をつけたがる。アベンジャーズを国連の監視下に置くソコヴィア協定が決議され、アベンジャーズは協定への署名を求められた。だが、スティーブ(クリス・エヴァンス、左)は協定への署名に躊躇いを見せる。一方、前回やりたい放題でソコヴィア壊滅の原因を作ったトニー(ロバート・ダウニー・Jr、右)は協定に賛成する。反省したんだろうなあ‥‥。

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どちらの言い分もわかる。スティーブはもはや国を信用していない。かつて戦争に突き進んだ国の決断に果たして正義があったかと考えているのかもしれない。アベンジャーズは自分たちで参戦を決断すべきと考えている。協定にサインしたことにより、望まない戦いにも出なければならなくなることを憂慮している。他者に判断を委ねることは楽だが、それは責任の放棄に繋がるとトニーに反対する。

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一方でトニーはスーパーパワーがもたらす危険性(前回やらかした)について深刻に受け止めている。国連に判断を委ねることで世間の批難をかわし、アベンジャーズへの信頼を取り戻したいと考える。二人とも平和の実現という目的地は同じだけど、その目的地へ向かう手段は異なる。理想は同じなのに衝突する二人の姿が悲しい。こういうの観てると会社の内部の話みたいで、なにか勝手に凹んでくるという。うう、もはやお気楽アクション映画ではないのか。

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ソコヴィア協定の決議が行われたウィーンの国連会議でテロが起き、監視カメラの映像から犯人はバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン、左)だと報じられる。バッキーの無実を信じるスティーブはバッキー逃亡を助けたことにより、アベンジャーズは二つに分裂。ヒーロー同士の戦いが始まってしまう。この監視カメラの映像のバッキーは、別人の変装だったことがのちにわかる。

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アクションは非の打ちどころがなかったですねえ。もう全員すばらしくてワクワクしましたよ。これなんだよなあ! 今回加わったアントマン、スパイダーマンはコミカルな役で、重くなりがちな物語をうまく緩和してくれました。

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アントマン、まさか巨大化するとは‥‥。

一カ所とても気になる場面があって、洗脳されたバッキーがトニーの両親を殺してしまったところである。そのことについてトニーから「憶えているか?」と訊かれてバッキーは「全部憶えている」と答えたことでトニーはバッキーを殺そうとする。あそこで正直に、憶えていないといえばトニーも堪えたかもしれない。

バッキーは洗脳されてたから記憶がないと思うのだけど。スティーブとの会話でバッキーは洗脳されてやった行為について「自分が憶えてなくても全部自分のやったことだ」みたいなことをいうんですよね。天邪鬼といえば天邪鬼だし、言い訳をしない潔さといえばそうなんだけど、こういう不器用な人なんだろうなあ。そこがねえ、すごく良かったですよ。

この戦いをスティーブは止めに入ったため、トニーと戦うことになるのだけど、うーん、どっちが勝ってもねえ。勝者のいない戦いである。最後のスティーブの手紙は少し泣いてしまった。袂を分かっていようがどこにいても駆けつけるというのは、あれは友人として助けに来てくれたトニーへの恩というか友情なのかなあ。もうたまらん! てな感じでした。いやあ、いい作品だったなあ。

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この作品では終始トニーは困り顔でしたね。会社が分裂していたときの社長の顔とかぶるなあ! いつもはお気楽な皮肉屋なのにかわいそうでしたよ。

今回はトニーが誤りを認めてスティーブに謝罪したものの、組織の意思決定の方法について本当にスティーブが正しいかというと難しい。優秀な少人数により決断がなされるのか、決断に遅さがあっても多数の合議制をとるのか。多数の合議制は慎重な決断が下される反面、決断は迅速さに欠け、利害関係が絡み合った衆愚制になる恐れもある。頭の悪い人がたくさんで考えても、というのもある。少人数で決断したほうがいいように思ってはいるが、前回それでやらかしたわけだしねえ。

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新加入のブラックパンサーもカーチェイスのところなど見せ場がありましたね。どうも見慣れないヒーローは全員変質者に見えるな。全身黒ずくめのラバースーツということで、かなり前衛的なSMプレイをしそう。

シリーズものというのはキャラへの愛着が増すし、それまでの関係を基にした掛け合いやお約束もできる。複雑なストーリー展開も可能ですが、新規客を取り込むのが難しそうですよねえ。アベンジャーズはMCUという広がりのある世界を生み出しましたが、予習必須になっているのがねえ。もうこれはしょうがないのだろうけども。楽しい作品なだけに、なんとか多くの人に観てもらいたいものです。


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