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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
13
2017

ヴェルサイユの宮廷庭師

A Little Chaos / 2014年 / イギリス / 監督:アラン・リックマン / 恋愛 / 112分
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中世キャリアウーマンの恋。
【あらすじ】
王様の庭を作れといわれた。



【感想】
ハリーポッターシリーズでお馴染みのスネイプ先生ことアラン・リックマンの監督作品。監督だけでなく、太陽王ルイ14世役でも出演している。アラン・リックマンは偉そうな人を演じるのが本当に似合いますねえ。皮肉ではない。

1862年、フランス。造園家サビーヌ・ド・バラ(ケイト・ウィンスレット)の元に、ヴェルサイユの造園依頼が舞い込む。仕事を持つ女性が珍しい中、男たちと対等にやり合って庭を作っていく。当時は今以上の男性社会であり、こういったテーマは普遍的ですね。いつか「普遍的」でなくなる日が来るのかなあ。オーソドックスなキャリアウーマン恋愛物。

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ケイト・ウィンスレットは恋愛・不倫作品に多く出ているイメージがある。気が強そうだし、肩幅が広い。絶対にケンカが強いはず。一度、アクション物でミラ・ジョヴォヴィッチなどと殴り合ってほしい。勝てるはず。だが、そっちには行かないのである。そんで今回もやたらにチチを強調した服で出てくる。変わらない姿勢ですね。

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造園家バラの雇い主であり、バラの才能に惹かれるアンドレ・ル・ノートル(マティアス・スーナールツ)。王様からは「究極の庭園を作るのだ」とプレッシャーをかけられるし、家に戻ったら戻ったで、奥さん(浮気中)からネチネチといびられるのだった。どこにいても、いびられる人だよ。かわいそ。

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ル・ノートルの奥さん(ヘレン・マックロリー)が実に良かったですよ。王様の依頼ということで、必死になって庭の設計図を書いている夫のところにやってきて「手袋を外してくださる」などという。「それぐらい自分で外せや!」などといわないル・ノートルさんである。

奥さんのダンナに対する支配欲の強さがいい。自分は浮気をしており、さらにダンナも支配したい。彼女の憎しみがバラに向かうのは、自分と同じ女性なのに仕事で認められていることが許せないのだろう。

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趣味で庭をいじる王様(アラン・リックマン)。バラに庭師に間違えられてご満悦。「あ、僕のこと庭師と思ってる?」みたいな顔がかわいかったですね。

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華やかな宮廷の内部、女たちの衣装、整えられた庭などが楽しめる。貴族の女性たちが井戸端会議を開いているが、あまり嫌な人がいないんですね。これは珍しい描き方かも。宮廷というと、たいていゴチャゴチャした権力争いとか、力の見せつけ合いという、観ていてうんざりするものが描かれるのだけど。みんな、わりとすっきりしています。

バラのように仕事を持っていた女性というのは、この時代では珍しいことだろう。貴族の奥さんともなると、なおさらである。家事もしないだろうし、趣味に生きるしかない。実際、けっこう退屈だったのではないか。そうなりゃ、ル・ノートルの奥さんのように不倫にはしるのも少しわかるように思うのだ。ダンナは仕事命で、かまってくれないわけだし。奥さんがバラを見下すのも、そうしないと自尊心が保てないからかもしれない。バラには造園の才能があるが、奥さんには家柄しかない。もう、見下しかないじゃない。この悲しさよ。

ただ、バラも好き勝手に仕事をしているわけじゃなくて、男が許容する女性の社会進出の範囲内で仕事をしているような印象がある。それは今でもそうなのだろうけど。ルールを男が決めていたら、いつまでたっても平等にはならないのかもしれない。男女平等とか家庭に押し込められた女というテーマを強く打ち出した作品ではまったくないのですが、そんなことを思いながら観てました。


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