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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
01
2017

コップ・カー

COP CAR / 2015年 / アメリカ / 監督:ジョン・ワッツ / サスペンス、ロードムービー / 88分
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コップ・カーは第二のスタンド・バイ・ミーになりうるか。
【あらすじ】
パトカーを盗んだら悪徳警官に追いかけられた。



【感想】
久しぶりに観たケビン・ベーコン作品です。ケビン・ベーコンというとどうしても「告発」のイメージが強い。あれ、本当にいい映画だったなあ。大学の図書館にありまして、授業が始まるまでのつもりが引き込まれてしまい、授業をすっぽかして最後まで観てしまった。懐かし。


で、「コップ・カー」ですよ。

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主演はケビン・ベーコンではなく二人の少年。少年の描き方がとても良いんですよね。トラヴィス(ジェームズ・フリードソン=ジャクソン、右)とハリソン(ヘイズ・ウェルフォード、左)は家出中。だだっ広い荒れ地を下品なことを言いながら、ダラダラと歩いている。

トラヴィスは気が強く無鉄砲でケンカも強そうに見える。短い金髪が「スタンド・バイ・ミー」のリバー・フェニックスを思い出させる。ハリソンもトラヴィスのように悪ぶってはいるが「Fuck」という言葉を口にすることができない。「その言葉はちょっと‥‥」とためらう様子がかわいい。

ハリソンはトラヴィスよりも臆病なんですね。だけどトラヴィスに舐められたくないもんだから無理をしている。子供の間にある微妙な力関係や順位、行動の決定権の描き方がうまい。それこそ「スタンド・バイ・ミー」のように子供の数が多いと、グループ内の力関係がはっきりしてより面白いのかもしれない。

ハリソンは用心深く、家出にもお菓子を用意してきている。1日に2センチ分だけ、このお菓子を食べることにしようと言い、トラヴィスにもお菓子を分けてやる。てっきり力の強いトラヴィスがお菓子をたくさん食べてしまうのかと思いきや、ちゃんと2センチ分だけもらってハリソンに返す。ここで、二人の関係が上下ではないことやトラヴィスの意外な真面目さが描かれる。

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二人は荒れ地に停まっているパトカーを見つける。辺りに誰もいないことを確認すると、いたずら半分で車を盗み走らせる。

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大人の世界に触れた解放感、二人の興奮が伝わってくる。

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で、当然そんな二人を許すわけがないのがケビン・ベーコン演じるミッチ・クレッツァー保安官。酒の瓶を持って車から降りてくる登場場面は、不穏な雰囲気プンプン。一発で悪徳警官とわかるからさすがです。

盗まれたパトカーのトランクには麻薬取引がこじれて拉致した男を監禁していたのだ。えらいこっちゃと二人を追いかける。

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特におかしいことはやってないのに、必死さがマヌケで笑える。二人を徒歩で追いかけなければならないため、とんでもない距離を走らされてヘトヘトになる。

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サスペンス要素もあるのですが、少年二人のロードムービーという面もある。ロードムービーにしては、二人が移動する時間は短いんだけども。トラヴィスがケガをし、彼を助けるためにハリソンが勇気を振り絞ってパトカーのアクセルを踏み込むところにハリソンの成長が見られる。

あっさりと短めな作品で、正直なところそれほど盛り上がる場面も驚くような展開もなかった。だけど、まだ不良にもなれない少年たちの夏の日の冒険はどこか懐かしい気持ちにさせてくれました。だだっ広い荒野や、先が見えないほどの一本道などはいかにもアメリカの片田舎という感じでいいですね。



そういえば、クレッツァー保安官が死体を埋めるとき、死体に石灰をかけてましたね。土中の水分と石灰が反応して熱を出すことで、死体の腐敗と分解を早めるのかな? ためになる映画だなあ!
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