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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
01
2017

クリード / チャンプを継ぐ男

CREED / 2015年 / アメリカ / 監督:ライアン・クーグラー / ボクシング / 133分
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父親の影を乗り越えて。
【あらすじ】
父親の宿敵だったロッキーにコーチをしてもらいたい。



【感想】
ロッキーシリーズを完走し、ついにクリードまでたどり着きました。いやあ長かった。スタローンも老いたなあ。最初のロッキーは1976年に公開されており、このクリードから遡ること39年前の作品。そりゃ、老けますよね。

冒頭は墓の場面から始まる。これはロッキーシリーズの最終作「ロッキー・ザ・ファイナル」でエイドリアンの墓から始まった場面とかぶる。今回はエイドリアンの墓の左隣にもう一つの墓が‥‥。シリーズの常連、ダメ人間である義兄のポーリ―が亡くなっていたのだ。うわー! な、なんで殺してしまったんだ! 大好きだったんだよおおおお。ポーリ―‥‥。

ひょっとしてご本人に何かあったのではと確認したら、ポーリ―役のバート・ヤングは健在でした。それならまあ良しとしようじゃないの。淋しいが。腐れ縁のポーリ―までいなくなり、いよいよ孤独なロッキー(シルベスター・スタローン、右)。こうして見ると、いいおじいちゃんですね。

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今回はロッキーの若き日の宿敵アポロ・クリードの息子アドニス(マイケル・B・ジョーダン、左)が現れてロッキーにコーチを依頼する。有名人の息子というのは大変なのだろうなあ。個人として見てもらえずにアポロの息子とかロッキーの息子として見られてしまう。

これは「ロッキー・ザ・ファイナル」でロッキーの息子が抱えていた悩みでもある。親の影に押しつぶされることなく、自分の価値を自分で証明していけというメッセージは前作と似たものを感じる。

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パンチングボールを打つロッキーとアドニス。スタローンが打ってる姿がたまらなくかっこいい。

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中盤の試合の撮り方は緊迫感を感じる。これ、1ラウンド丸々長回しなのかな。実際に自分が戦っているように、選手の肩口から相手を見る構図。攻守が入れ替わり、相手選手の側に視点が入れ替わる。ぐるぐると周るような面白い撮り方。休むことなく戦いながらの長回しですから、俳優の体力の消耗が激しそう。もう俳優の体じゃなく、完全にアスリートの体に見える。ヘビー級にしてみれば細身とはいえ、体の完成度がすごいんですよねえ。

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ロッキーシリーズは、脚本はすべてスタローンが書いてきた。監督は1と5を除いてはスタローンが自分でやっている。だがこの作品は監督・脚本ともライアン・クーグラーという若手監督に任せている。ライアン・クーグラーは29歳の若さで、このクリードを撮った。ロッキーはスタローンにとってまさしく分身のような作品で、その思い入れのある作品のスピンオフを若者に託したというのは大きな決断だったように思える。同時にクーグラーにとっても、この大きな作品を担当することはかなりのプレッシャーだったろう。

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アドニスは父であるアポロ・クリードを乗り越え、監督のライアン・クーグラーはロッキーの生みの親であるスタローンを乗り越えていく。画面の外の話で作品を評価するというのは純粋な感想にならないかもしれないけど、どうしても考えてしまいますね。クーグラーは見事期待に応え、やってのけた。クリードも、ファイナルを受け継いだ熱い作品でした。

クリードも続編が作られ、ロッキーシリーズのように愛される作品になれば嬉しいなあ。

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ちょっとした小ネタが入っているのも面白かった。アドニスが対戦を終えた後、ロッキーの家で恋人とくつろぐ場面がある。二人とも疲れて寝てしまっている。そのときテレビに映っていた映画はスタローン主演の「デイライト」なんですよね。ちょっとだけスタローンのファンに目くばせするようなところが憎い。

「デイライト」はトンネル落盤によって閉じ込められた人たちの脱出劇。ラスト、九死に一生を得るような生還を果たしたスタローン。そこで目にするのが、同時多発テロで崩壊した世界貿易センタービル。ついこの間のようで、時間は思いのほか早く流れている。


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