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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
10
2018

少女終末旅行

2017年 / 日本 / 監督:尾崎隆晴、原作:つくみず / ポストアポカリプス / シーズン1(全12話)
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穏やかな絶望ならば、それほど悪くない?
【あらすじ】
目的のない旅をしている。



【感想】
文明が崩壊した世界。二人だけ生き残ったチト(CV 水瀬いのり、左)とユーリ(CV 久保ユリカ、右)は、ドイツ軍の半装軌車ケッテンクラートで終末世界を旅する。

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文明崩壊後のポストアポカリプスものというと、殺伐とした雰囲気が売りのものが多い。残された少ない食料の奪い合い、暴力による支配、コミュニティの権力闘争など「結局怖いのは人間!」というテーマの作品が多い中、この「少女終末旅行」は恐ろしいほどのやる気のなさであった。君ら、もっと殺伐としたらどうなんだ。終末日常系作品。

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映画「プライベート・ライアン」に出てきたドイツ軍の半装軌車ケッテンクラートがとぼとぼ進む姿は、寂しげな終末世界の中、とてもいいペーソスを醸し出している。エンジン音がいいのかな。チトとユーリはなぜ世界がこのような姿になったかも知らない。文明は崩壊し、文字すらも知らず、いきなり世界の終わりに放り出されてしまった。

二人は、この世界がまともだったときも崩壊したときもよく知らないから、絶望することもないのではないか。絶望の世界しか知らない二人にとって、絶望こそが日常で、だから二人はあえて絶望することもなく淡々と旅を続けている。絶望と仲が良い。バブル期以降に生まれた子供たちの冷静さに通じるものがあるのかな。ガツガツしておらず野望少なき世代という感じ。ユーリは食べ物に関してのみガツガツしている。

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チトとユーリは人類の歴史はおろか、文字についてもよくわからずに生きてきた。旅で出会ったカナザワから受け取ったデジタルカメラに保存されていたデータを見ることで、連綿と受け継がれてきた人類の歴史の一部を垣間見ることになる。自己の存在が宇宙の中に存在するただ一つの点ではなく、過去から引き継がれてきた線の終端であるということを認識する。だから具体的にどう変わるという話でもないんだけど。

「そっかー」としか思ってなさそう。特にユーリにはそういうところがある。デジカメデータ内の三人組女子の真ん中の子が、のちにカナザワに出会ってカメラを託したのかもしれない。髪型が似ており、髪色が同じなので。

無機質な廃墟と幻想的な音楽、やる気があるんだかないんだかわからない二人、なんとなくポヤポヤ~っと観られてしまう全12話でした。駄人間に拍車がかかりそうな作品。のんびりできました。雰囲気が好きな方はお薦め。


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