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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
27
2018

ICHI

2008年 / 日本 / 監督:曽利文彦、原作:子母澤寛 / アクション、時代劇 / 120分
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ボロは着てても、なんだか美人。
【あらすじ】
悪い奴を斬りたい。



【感想】
綾瀬はるか、大沢たかおのコンビといえば幕末を舞台とした医療ドラマ「JIN -仁-」が有名ですが、その1年前にこの「ICHI」は公開されている。「JIN -仁-」と比べると、それほど話題になった覚えもない。

きれいな綾瀬はるかが、悪者をバンバン斬ったらかっこいいよね! ついでに大沢たかおも出しとく? という動機で作られたのかなあ。サラッと観られるドラマです。

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そもそも、座頭市というものがよくわからなかったのでウィキペディアを見る。

「座頭は、江戸期における盲人の階級の一つ。またこれより転じて按摩、鍼灸、琵琶法師などへの呼びかけとしても用いられた。今日のような社会保障制度が整備されていなかった江戸時代、幕府は障害者保護政策として職能組合『座』を基に身体障害者に対し排他的かつ独占的職種を容認することで、障害者の経済的自立を図ろうとした」(Wikipedia)

福祉は整備されていなかったが、幕府も障害者支援を考えていたのだなあと感心。勝新の座頭市があまりに有名すぎて、盲人の按摩師のことを「座頭市」と言うのかと思ったら、座頭の市さんということだったんですね。で、今回、綾瀬はるかは三味線を弾く座頭の市を演じている。

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市の相棒となる藤平十馬(大沢たかお)。JINのときの頼りになる南方先生から、医術を取りあげて無能にした感じ。ただのお調子者になってしまった。

幼少期のトラウマにより、剣が抜けないという用心棒。もうねえ、剣に接着剤でもくっついてるんじゃないかってぐらい抜けないんですよ。剣は抜けなくても、木の棒で戦えば市より強いのだから、最初から木の棒を持っておけばいいんだけど。実際に、市に木の棒で勝っているわけだし。じれったかった。

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白川組二代目の虎次(窪塚洋介)。とても驚いたのだけど、喋り方がヤンキーそのまんまという。和服着てても関係ない。相手を呼び出すときのドスの効かせ方がヤンキーっぽいんだなあ。重すぎず、ちょっとチャラチャラしているものの、それでもどこか怖い。

ヤンキー演技には定評のある人だと思っていたが、江戸時代に来ても窪塚のヤンキーっぽさは消えなかった。ちょんまげと刀に囲まれても、消えないもんなんだねえ‥‥。終身名誉ヤンキーである。尊敬。

虎次がちょっとした細工で竹内力を倒す場面は面白かった。竹内力は、なんだか派手なかっこうで、獅子舞みたいでしたね。迫力のある顔面はいつもどおり。

クリップボード09d

市の斬り合いは早送りとCGを多用している。派手に血も出るが、誤魔化しているように感じてしまった。女性が素早く刀を振るのは難しいのかな。

どうしても勝新の座頭市と比べてしまう。勝新の斬り方は異様さを感じた。不気味な構えで、敵を探るようにじりじりと間合いを詰めたかと思うと、獣のような素早さで斬りかかる。動きも奇妙で無様。スマートじゃないんですよ。なんだか気持ちが悪い。でも、その気持ち悪さが癖になる。

綾瀬はるかの市は舞を舞っているかのように軽やか。ただ、力感のようなものはない。刀を振るには腕がか細すぎるように見える。美しく斬るところを撮りたかったのだと思う。市は、盲目のはずだが爪なども汚れておらず、指も細くてきれいなんですね。

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そうなると座頭でなくても良かったのではないかという気もする。目も見えそうだし。

どうもスマートすぎるのかなあ。印象に残ったセリフもなかった。誰も彼もがきれいでアクのようなものがない。見た目にしても、性格にしてもツルっとしている。食べ物みたいな感想だけど。

窪塚さんのヤンキーっぷりが異彩を放っていた。江戸を池袋に変える男よ。


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