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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
06
2018

ワイルド・スピード ICE BREAK

THE FATE OF THE FURIOUS / 中国、アメリカ、日本 / 監督:F・ゲイリー・グレイ / アクション / 136分
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ファミリーは映画を超えて。
【あらすじ】
チームのリーダーだったドミニクが裏切りました。でも、みんな、どこかで信じてる。



【感想】
ワイルド・スピードシリーズもいよいよ8作目。

1 ワイルド・スピード
2 ワイルド・スピードX2
3 ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
4 ワイルド・スピード MAX
5 ワイルド・スピード MEGA MAX
6 ワイルド・スピード EURO MISSION
7 ワイルド・スピード SKY MISSION
8 ワイルド・スピード ICE BREAK

時系列としては、1→2→4→5→6→3→7→8になります。長いシリーズを観ていると、勝手に「いろいろあったなあ」と感慨が。ワイルド・スピードの1や2の頃というのはレースを主体とした潜入捜査ものだった。予算もないし、すごい役者も使えない。事件の規模も今よりもずっと小さい。ヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカーが作品の価値を徐々に上げていき、仲間も増え、当初のこじんまりとした作品から、なんと今回は核ミサイルの発射をとめるという、いつからそんな世界平和を守る軍団になってしまったのか。おまえら、街の不良ではなかったのか。

電話一本で車を盗みに行っていた連中が、今や国からの要請で核ミサイルを止めに行くという。もはやアベンジャーズじゃんかあ!

みんな、立派になったのね‥‥。

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ワイルド・スピードというと、ドミニク(ヴィン・ディーゼル、左)を中心とした仲間たち「ファミリー」がいて、ファミリーのためなら命もいらぬという強固な結びつきがある。古いといえば古いし、昭和ヤンキー文化を思わせるような懐かしさだけど、結局「仲間」というのはいつの時代も、どの世代も憧れる普遍的なものなのだろう。いいじゃないの。

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今回は新メンバーとして、クリント・イーストウッドの息子であるスコット・イーストウッド(青い服)が加わりました。スコットはちょっとドジな皮肉屋なのかな。タイリース(左上)との掛け合いが楽しみですね。

今回は、タイリースはあまり活躍できませんでしたね。もうちょっと観たかったなあ。メンバーの数が増えると、一人一人の見せ場が減るというのはどうしてもあるけども。

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で、もう一人の新顔はなんとジェイソン・ステイサム。いやあ、大物をもってきましたねえ。やはりこのシリーズ、金があるな!

ジェイソンの見せ場は多く、序盤の脱獄から赤ちゃんを抱えた戦いなど、この人のアクションは画面が華やかになりますね。観ていて楽しい。だが、ヴィン・ディーゼル、ドゥエイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサムと、ハゲばかり3人かぶってしまった。キャスティングミスだと思うかもしれないが、どのハゲも他のハゲの個性を殺していない。全員が筋肉系ハゲでありながら、すべてのハゲが輝いている。すばらしいですよ。

ジェイソンは大好きな俳優ですが、それでもシリーズ3作目「ワイルド・スピード TOKYO DRIFT」でファミリーの一員であるハンを殺しているのだ。それをあっさりファミリーに受け入れるのは‥‥、という葛藤はあった。でも、華があるしなあ。じゃあ、いいか。あと、ファミリーの皆さんがそんな気にしてないみたいだし。なんで?

で、今回のドミニクは、元恋人と娘を人質にとられるというやんごとなき事情から、ファミリーを裏切って悪の組織に手を貸すことになる。

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悪の組織のボスであり、天才ハッカーのサイファー(シャーリーズ・セロン、左)。好きな俳優ではあるものの、うーん、特に今回はという。サイファーの活躍は次回に持ち越しでしょうか。

サイファーは凄腕のハッカーということで、核ミサイルを搭載した潜水艦のハッキング合戦がある。リアルタイムで、コンピューターのエキスパート同士が何かを打ち合って攻撃したり、防御したりしている。そんなわけあるかという話ですが。いちいち気にしてはいけない。他がもっと荒唐無稽の目白押しなわけで、そのレベルで「リアリティが」などと言ってると、この世界では生きていけない。リアリティなど犬に食わせてしまえ。

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どんなに作品規模が大きくなっても、一応はレース場面は入れてくれるんだよなあ。当初は、レースとムチムチのお姉さんというのがこのシリーズの売りだったように思う。今や儀式的にやっているという感じすらする。なんだろう、これは。寅さんが旅先から帰ってきて、必ず家族とケンカするような安心感といいますかね。伝統芸能として続けてほしいなあ。

作品規模が大きくなったことで、今はただのアクション映画になってしまった感がある。シリーズ当初のようなレース主体の映画に戻ってほしいという気持ちもあるんですよね。映画の出来は最近のものより1や2のほうが好きなのだ。もちろん、個人個人のキャラは好きだけど。



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ポール・ウォーカーの存在
序盤からブライアン(ポール・ウォーカー)の名前が何度か出て、作り手からポールへの愛情を強く感じた。シリーズを観ている方はご存知でしょうが、ポール・ウォーカーは前作「ワイルド・スピード SKY MISSION」の公開前に事故死している。

誘拐されたドミニクの赤ん坊の名前がまだ決まってないというゴリゴリの伏線があり、最後はドミニクがファミリーの前で、赤ちゃんの名前をブライアンにしたと告げる。

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どこまで現実と作品を交錯させていいのかはわからない。ポールの役名である「ブライアン」をドミニクの息子に付けるというのは、シリーズを観ておらず、この作品だけを観ている人にとっては意味がわかりにくい。「ブライアンてのは、ドミニクの親友だったのかな?」ぐらいは思うかもしれないが、置いてきぼりにされた気分になるのではないか。作品上はブライアンは生きているわけだし、ドミニクの親友のはずなのにブライアンはこのパーティーにも来てない。そもそもブライアンて誰だと思うだろう。

作っている人たちはそんなことは百も承知なのだ。でも、それをやってしまった。それほど彼らはポール・ウォーカーを好きだったのだろう。ドミニク役のヴィン・ディーゼルは、ポール・ウォーカーから名前をとり、自分の娘にポーリーと名付けている。作品の外側の出来事で、作品を評価するのはおかしいのかもしれない。だけど、もうさあ、好きにやればいいじゃないのと思いますよ。荒唐無稽なバカ作品といえばそうだけど、それでもね。彼らの友情に打たれるところがある。


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