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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
07
2018

バットマン:ダークナイトリターンズ Part1&2

Batman:The Dark Knight Returns / 2012年、2013年 / アメリカ / 監督:ジェイ・オリヴァ / アクション、SF / Part1:76分、Part2:75分
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正義不在の時代にヒーローはどこへ向かうのか。
【あらすじ】
バットマンを引退してたけど、治安が悪いので復帰しました。



【感想】
クリストファー・ノーランによって実写化されたバットマンしか知りませんでしたが、こちらはアメコミをアニメ化した作品。Part2まで観ました。面白かったですよ。

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バットマンを引退して10年後、カーレースなどに興じていたブルース・バナー。だが、治安が悪化するゴッサムシティの現状に心を痛め、バットマン復帰を決意する。しかし、ブルースにはもはや往時の若さはない。老骨に鞭を打つもかつてのように体は動かない。いつまでも若くはないんだなあ。

しかし、ゴリゴリのおっさんをヒーローに据えるとは実に渋いお話。

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従来のヒーロー物よりも、ちょっと敵味方の関係が異なるように思う。日本の娯楽時代劇や戦隊物というのは、正義の味方は基本的に何をしても良いことになっていた。悪者だったら裁判をせずに殺してもなんの問題もない。まさしく「俺が法律」でやりたい放題の独裁者状態。本当にねえ、独裁というのは実にすばらしいねえ(やや問題のある文章)。生まれ変わったら独裁者か、美人の数学者になりたいんだよ、私は。

ところがこの世界では、苦労してしょっ引いた悪者は弁護士を付けて文句を言ってくるし、マスコミは刑務所に収監されている犯罪者をテレビ出演しようとさせる。モヒカン頭で武器を振り回す由緒正しき悪者のみなさん(そういう人も出ますけど)だけが敵ということじゃなく、SNSや掲示板による吊るし上げだとか、民衆自身が敵となって民衆に害をなす場合もある。ポリティカルコネクトネスも新しい脅威の形かもしれない。

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ジョーカーは600人も殺しながら、死刑にはならずに治療を受けていた。精神科医はジョーカーを擁護し、テレビ番組に出演させる。だが、ジョーカーは番組中に番組出演者と観客を殺害してしまう。

クリップボード04e

バットマンの戦い方は拳でひたすら殴りつけるなど、華麗さとは程遠い印象。回し蹴りとかはしますけども。なんだか重たいのだ。お年のせいか、すぐ息が切れたりしてせつない。

もはやバットマンは、周囲からの理解というのを諦めているように見える。バットマンも百点のやり方など存在しないことは知っているし、ときには警官すら攻撃する。犯罪を阻止してもマスコミからやりすぎと叩かれ、警察からは追われる。自分の信じる正義を行うしかない。かつての友は敵となり、自分の前に立ち塞がる。

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スーパーマン(左)は国の公認ヒーローである。だが、それが正義であるかといえば疑わしい。国の命令の元、ソ連軍を攻撃して命を奪うし、政府への批判をかわすためにバットマンを倒そうとする。もはや絶対の正義などどこにも存在しない時代。清濁併せ呑むような感じもある。

ジョーカーの切れっぷりもいいし、スーパーマンの振る舞いは、国のために戦いながらも現場に残る一片の正義を感じさせてくれる。子供向けではないけれど、渋く面白い作品でした。


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