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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
25
2018

マネーモンスター

MONEY MONSTER / 2016年 / アメリカ / 監督:ジョディ・フォスター / サスペンス / 98分
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みんな、お金大好き。
【あらすじ】
株で損した人に、人質にとられた。



【感想】
ジョディ・フォスター監督作品。最近はあまり映画に出ないと思ったら、監督してたんですね。立てこもり事件がテレビ局の中で発生し、人質にとられたジョージ・クルーニーが右往左往します。ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが共演。ジュリア・ロバーツはラブコメ中心に活躍してましたが、今はサスペンスもやってるんですねえ。なんだろうなあ、あんまり楽しめなかったのです。

司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー、中)は軽快なトークと財テク情報で高視聴率を稼いでいるテレビ番組「マネーモンスター」を担当。ノリノリで踊ったりもします。

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どうしたんだ、ジョージ・クルーニー。「お金のためならなんでもやっちゃう!」という態度が清々しくていいですね。

番組ディレクターのパティ(ジュリア・ロバーツ、右)はセットの陰に潜む不審者に気づくが、リーは銃を持った男に人質にとられてしまう。

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とても倫理的な作品というか。本当にね、言っていることは正しいと思うんですよ。ただ、正しいことが面白いかといえば、そうでもないこともある。

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事件を起こした犯人のカイル(ジャック・オコンネル、中)。テレビカメラの前でリーを銃で脅し、爆弾の入ったベストを無理やり着せる。彼はリーの番組の情報を鵜呑みにし、全財産をアイビス社の株に注ぎこんですべてを失っていた。しかし、動機がねえ、なんとも間抜けというか。競馬の予想屋を信じて馬券を買って負けても、いちいち予想屋を殺していたらキリがない。無茶な人であるよ。

犯人の奥さんだか恋人が、急遽テレビ出演するものの、この人がまた強烈な人で犯人を罵りまくる。ここが一番面白かったかな。犯人をバカだアホだと罵った挙句、「あんた、私とヤルとき、泣きながらヤルよねえ?」などと性癖まで暴露されてしまう。犯人の唖然としたお顔がすばらしい。もうこんなこと全国放送で言われたら、死ぬしかないじゃんかあ! 犯人ちゃんに深く同情した。

どうも、人物の性格が型どおりすぎるように思えた。司会者のリーは一攫千金を煽るような番組をやっているけど、根はいい人。犯人は真面目に働いていたものの、低賃金で暮らしが苦しくて、つい投資に手を出してしまった人。その原因を作ったアイビス社の社長は、これはもうお金が命の典型的な悪人。アイビス社の投資プログラムを作ったエンジニアは、自宅に女性を呼んでドラッグパーティ―を楽しんでいる。ハッカーたちは、TPS(三人称視点の撃ち合いゲーム)に夢中。ちょっと決めつけがすぎるような。

富裕層=金の亡者、貧困層=清貧な善人、というのはずいぶん昔の考え方だけど、今でも富裕層=金の亡者という認識はそれほど変わっていないように思う。ただ、貧困層も機会があれば富裕層になりたいだろうし、なれる機会をうかがっているとしたら、貧困層もまた金の亡者なのは変わりない。富裕層と違うのは、金がないという事実でしかない。でも、その考え方は特に新しいものでもないように思う。

ギャンブルのような投資を煽る風潮はよくないし、またそれに簡単に乗る人も愚かであると言いたいのかもしれない。閲覧数によって収益が発生する動画配信などについても、揶揄する場面がある。それは本当に「そうですよねえ」とは思うのだけど、うーん、そんなに面白くもない話というか。サスペンスにしては驚くような展開やトリックもないし、投資を煽る風潮に疑問を呈する社会派作品としても弱いように思う。どちらにも寄りきれておらず中途半端に見えてしまった。

面白いのは「最も出演料の高い女優ランキング」(2005年、ハリウッド・リポーター紙)で1位に選ばれたジュリア・ロバーツがこの映画に出たことかもしれない。いや、あんた、ものすごく稼いでるじゃんかあ! って、なりますよ。で、ジュリア・ロバーツはきちんと番組ディレクターを演じているんだけど、この役もたいして見せ場がないんだなあ。ジュリア・ロバーツでなければならない理由を感じられなかった。それと、もう少し金融のほうに話を寄せてくれたほうが楽しめたかもしれません。


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