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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
03
2018

アウトロー

Svartur á leik / 2012年 / アイスランド / 監督:オスカー・ソー・アクセルソン / 犯罪 / 104分
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犯罪組織の下っ端におります。言われるがままに何でもやります。
【あらすじ】
犯罪組織の運転手になりました。



【感想】
「アウトロー」というとトム・クルーズ主演のジャック・リーチャーシリーズがあります。有名じゃないほうの「アウトロー」がこの作品。淡々としておりました。

「ドライヴ」「プッシャー」などのニコラス・ウィンディング・レフン監督が製作として参加。この人の名前があると、どうしても観たくなります。おまけにアイスランド映画というのも興味深い。アイスランドといえば、なんだその、イギリスをちょっと上に行った、あの場所でしょ。ちゃんと知ってるんだから! 他に知ってることはないけど。

監督はオスカー・ソー・アクセルソン。一応、実話ベースという作品。ひょんなことから犯罪組織の運転手となった男が、次々と悪事に手を染めていく。

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酔っぱらって暴行をはたらき、警察に留置されたステビ(ソルヴァルドゥル・ダーヴィッド・クリスチャンソン)。警察の入り口で偶然、幼馴染のトティ(ヨハンネス・ハウクル・ヨハネッソン、下)と再会。誘われるがまま、トティの仕切るマフィアに加わる。この顔面に頼まれたら、断りずらいよ。

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いかにもヤバそうな目つきをしたスキンヘッドであり、見た目通りにきっちりヤバい人なのです。やっぱりね、悪人はこうあってほしいですよね。下手に平和的な風貌をしているとこっちも誤解をしてしまう。そこへいくとトティは偉いですよ。期待を裏切らないなあ。

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今から、ここにいるお馬さんたちを殺しま~す、というときのトティ。実にいいお顔。

この作品はニコラス・ウィンディング・レフン監督作品ではないのですが、やはりムードは似ている。高揚感のある重低音の効いた音楽と、タイトルバックがいい。役者名の文字が異様に大きいのだけど、特にフォントやCGで何かをしているわけじゃなく、ぶっきらぼうに大きく表示されるだけで、それがすごくかっこいいんですよね。

あと、悪者たちの子供時代の写真が出て、それも独特のおかしみがあっていい。こんなスキンヘッドも昔はかわいかったんだぞ、ということだろうけど。今は見る影もありませんな。この下の二人はキャラが立ってましたねえ。

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出てくる人々が、まあ本当にどうしようもないんですよ。悪を描くのに、ずいぶん俯瞰して突き放した描き方に感じる。普通は、悪人といっても悪人なりの仁義だとか美学を感じさせるものが多い。「全員悪人。」というキャッチコピーの「アウトレイジ」ですら、主人公の大友はスジを通すし、義理を感じさせる。

ところがこの作品は本当に淡々としている。よくここまで肩入れせずに、淡々と描けるものだなと感心してしまう。実話ベースだからかもしれないけど。主人公ステビは、酔って暴行して相手にケガをさせる。訴訟になるものの、敏腕弁護士についてもらい無罪を勝ち取る。良心の呵責など一切ない。毛ほども悩みすらしないのだ。

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成り行き任せで犯罪組織に加入し、次々と犯罪に手を染めるが、母親には意外と優しく接する。画面に存在するのは、本当に「何も考えてない人」である。その場当たり的な考えを批難するでもなく、モラルのなさを嘆くでもなく、ただ考えてない人をカメラに収めている。突き放した感じというのかなあ。不思議なんですよね。普通、もうちょっと美学とかこだわりとか、何かを持たせたくなりそうだけど、そういううるさいものは持たせない。

ステビは何もわからぬまま流されているように見える。組織の上のほうは、それぞれ思惑があって動いているのだろうが、その全貌は末端のステビには見えてこない。何が起きているかわからず、なんとなく身の回りの危険を感じ取ってはいる。組織の下っ端というのは、リアルにこんな様子なのかもしれない。

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あと、景気よく脱いでくれる人も出ます。すぐ腰のところにタトゥを入れたがるなあ、君らは。なんでだろ。暴力、ドラッグの淡々とした犯罪映画でした。

日本版のジャケットだとカーチェイスをイメージさせますが、全然こんな感じではない。カーチェイスも爆発も銃撃戦もない。
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