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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
31
2018

エベレスト

EVEREST / 2015年 / イギリス、アメリカ、アイスランド / 監督:バルタザール・コルマウクル / 実際に起きた事件を基にした映画、登山 / 121分
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人はなぜ山に登るのか。
【あらすじ】
遭難しました。



【感想】
1996年にエベレストで起きた大量遭難事故を基にした作品。人間が住む世界ではない高度8,000メートルの世界。滑落して死亡者も出れば、体調不良で動けなくなる人も出る。他人を助けるだけの体力もなく、脱落した人間は見捨てざるを得ない。過酷な話。面白いというより、ずっと「うーん‥‥」と唸っているような作品でした。

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純粋に登山を描いた作品というよりも、登り方というか、商業公募隊での登山をやや批判的に描いているように感じた。商業公募隊は全員がプロの登山家というわけではない。プロのガイドが引率し、アマチュアの登山家たちが参加費(この登山では一人650万円ほど)を払って参加している。だからか、お客様意識がある人もいる。「俺は600万円も払ってんだからさっさと登らせろ!」という人も出てくるのだ。商業公募隊により、登山者が増えたために山道で渋滞を起こすことも。

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ベースキャンプも賑わっておりますが、いいことなのかはわからない。

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プロガイドであり、マウンテン・マッドネス隊の隊長であるスコット・フィッシャー(ジェイク・ギレンホール)は「自分で登る能力がある奴だけが登れ」みたいなことを言っている。でも、そう言いつつも彼は商業公募隊のガイドを引き受けている。そうしないと生計が立てられないのだろう。

山登りには、物資を運ぶ荷上げや、ルート工作などの体力を消費する重要な仕事がある。これらの重要な作業なしには登山はできないが、これらをシェルパやガイドに任して登る人たちもいる。特にルールがあるわけでもないし、こういった登り方が邪道なのかはわからない。札束で頬を張るような登り方といえば否定できないが、それで生計を立てるシェルパやガイドもいるだろう。登らない私にはわからないこと。

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「なぜ山に登るのか」という問いに「そこに山があるから」と答えたジョージ・マロリー(イギリスの登山家)の有名な言葉がある。この映画でも登山家たちの間で「なぜ山に登るのか」という問いが交わされる。誰もはっきりとした答えを返せない。

自慢や功名心のために登る人もいれば、山頂からの神々しい景色のために登る人もいるかもしれない。死を身近に感じることで生を実感したいためかもしれない。これはそもそも答えのない問いで、だからこそ多くの人の間で繰り返されてきたし、これからも繰り返されるだろう。答えはないのだ。なぜ、あなたは生きているのかに近い問いだ。そうであるならば、やはり自分の力で登ってこそとも思える。

しかし、当たり前のようにエベレスト登山(だけではないが)がされているが本当にいいのだろうか。山頂からの眺めは言い尽くせないほどの美しさや満足感を与えてくれるだろう。だがその恩寵に浴するのは、本来はその地で厳しい気候に堪えて暮らす人々のためのものであり、金に飽かせてよそ者が登っていいかは疑問に思えるのだ。どうしても、いいとこどりに思える。

象徴的だったのは、重傷を負ったベックの救出を家族が訴える場面。彼女は現地の領事館に交渉し「CNNが騒ぐわよ」と半ば強引にヘリを飛ばさせる。

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ヘリを飛ばすには危険な高度でパイロットも命がけなのだ。自分から登っておいて、困ったら命がけで救助しろというのはあまりにも身勝手に映る。

登山の他にも、趣味やスポーツで命がけで行うものはある。だが、登山が他と決定的に違うのは救助者の側もしばしば危険に身をさらすことである。そうなったとき、はたして登山というのはどうなんだろうなあ。でも、みんなそれぐらいわかっているのだ。そんな浅薄で教科書的な批判など吹き飛ばすような強烈な魅力、魔力と言ってもいいかもしれない、それが山にはあるのだろう。知人で、仕事でお金を貯めたらすぐに山へ、下山したらお金を貯めてまた山という人がいた。山に囚われたら一生離れられないのだろう。

私にはよくわからない価値観なので、だからこそ観たい作品。登場人物が多いせいか、一人一人にあまり時間をかけられず、思い入れが生じなかったのが残念。







山にとりつかれた男を描いた「神々の山嶺」(夢枕獏)は面白かったなあ。



もう20年ぐらい前のゲームですがプレステで「蒼天の白き神の座」というと登山ゲームがあります。ひたすらルート工作と荷上げをくり返して山を登る修行僧のようなゲーム。何が面白いんだという感じですがすさまじい中毒性がある。夢中になって、あっという間に5,6時間たってるんですよ。

どんなに注意を払っていても雪崩で一瞬にして隊が壊滅する不条理もある。しかし、ゲームながら登頂に成功したときの感動はひとしお。プレステでもっとも面白いゲームでした。

今はプレミア価格がついていて29,500円で売られていますね。売ろうかな‥‥。攻略本も持ってるのよ。続編出さないかなあ。仕組みが面白いので今でも十分遊べます。
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