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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
23
2018

モンスターズ / 新種襲来

MONSTERS DARK CONTINENT / 2014年 / イギリス / 監督:トム・グリーン / SF / 119分
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モンスター映画というよりも。
【あらすじ】
モンスターがいる地域で武装勢力と交戦。



【感想】
「モンスターズ / 地球外生命体」の続編ということだけど前作を観ていないと話がわからないということはなく、この作品から観てOK。前作が出世作となった監督ギャレス・エドワーズは今作では製作総指揮にまわっている。他の作品でちょっと忙しかったのかな。

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前作は、あまりにもモンスター映画とはかけ離れたモンスター映画であり、そこが逆に新鮮だった。モンスター映画というよりも、アメリカの強権的な世界との関わり方が批判的に描かれていた。今作でもその立ち位置は変わっていない。むしろ前作よりも鮮明に、アメリカの中東政策が批判されている。

んー、わかって観たんだけども。それでもさあ、「おまえら、みんなぶち殺してやるぅ!」という人間対モンスターの血で血を争う戦いが楽しみたかった。「キッシャァァァァ!」と、緑の体液をまき散らしながら、人間の踊り食いするモンスターさんが観たかったのにいいいい! そういうの全然ない。挨拶代わりに銃を乱射する軍人もいない。いったい、あなた方は何を作っているのだ。大好きな「第9地区」みたいな作品を期待していたわけだけど。

もう‥‥、なんか、とても説教臭いの‥‥。ヨヨヨ‥‥。そりゃ、言っていることは正しいですよ。頭の悪い軍人が出ないなんて‥‥、さびしい。やっぱこういう映画って、九九の七の段が怪しいぐらいのやつが出て、引っ掻き回してこそじゃんかあ!

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のんび~りした立ち上がりでね。前半と後半のペースが変わることもなく、映画の終わりまで終始のんびりしていた。謎のモンスターが現れて、人類が絶滅の危機に晒されているという緊迫感はない。モンスターがいる日常の中で暮らしていく。中東の人々は完全にモンスターと共生している印象。

アメリカはモンスターを強引に力でねじ伏せようとするし、実際これまでもそうしてきた。モンスターを倒すための空爆が民間人を巻き込み、それに反発した武装勢力が勢いを増していき、米軍はモンスターと武装勢力、両方を相手にしなければならない。より収拾がつかない状況に陥っていく。

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この映画ではモンスターが人を残酷に襲う場面というのはほとんどない。冒頭にアメリカ軍との戦いはあるのだけど、アメリカ軍が一方的に攻撃を仕掛けているようにしか見えない。モンスターとは何かといえば「異なった価値観」を示しているようにも思える。アメリカは、アメリカが受け入れない考え方を「悪」として扱い、排除する。

冒頭に軍人の奥さんの出産場面がある。それと対比させるように、モンスターの子供をペットにしている現地人の子供がいたり、モンスターの子供が死んだことを嘆き悲しむ親モンスターも登場する。人もモンスターも子供を産むし、同じ生命であるというわかりやすいメッセージを感じる。

そして、モンスターの子供が殺され、それを確認した親は嘆き悲しみ、青く美しい胞子のようなものが地面に多数降り注ぐ。これは恐らくモンスターの子供なのだろう。悲しみが更に多くのモンスターを誕生させ、より人類の被害は拡大していくのだろう。

モンスターそのものが悪というよりも、異なった価値観についてアメリカ的正義をふりかざすことで、さらに事態を混乱させるアメリカを揶揄した作品に思える。

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メッセージそのものに正しさは感じます。うーん、でもこれねえ。面白いかと言うと正直なところまったく面白くなかったんですよねえ。まいった。誰が悪いわけでもないのだ。ラーメン食べに行ったら豆腐懐石が出てきたというか。もっとこってりしてほかったの。とりあえず、たくさん人が死んでほしかったし、血まみれになってほしかった。そんで、銃を乱射する頭の悪い軍人が出ないなんて‥‥、さびしくて死にそ‥‥。

軍の装備だとか、モンスターの造形はいいですし映像も美しい。主張も明確でわかりやすい。あとは、何を求めてこの映画を観るかということかもしれません。

とりあえず、血が足りんよ‥‥。あとモラルがなくて気の短い軍人(バカ)を出してください。そうすりゃ解決じゃん! バカ成分の深刻な不足を感じる。


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