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2018
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バーニング・オーシャン
DEEPWATER HORIZON / 2016年 / 香港、アメリカ / 監督:ピーター・バーグ / 実際に起きた出来事に基づいた映画 / 107分





美談にしづらい物語。
【あらすじ】
石油掘削施設が火事になった。
【感想】
2010年4月20日、石油掘削施設ディープウォーターホライズンで大規模な火災が発生し、作業員11名の命が失われた。3か月にわたり、流出した原油の量は490万バレル(78万キロリットル)。自然環境への汚染は深刻で沿岸住民の生活に多大な影響を与えた。

実際に起きた事件を基にしており、火災現場の迫力はすさまじい。猛烈な勢いで噴出す原油、渦巻く炎は恐ろしく、現場にいたらほとんどの人間は立ち尽くすしかないのではないか。

そんな中、トランスオーシャン社の電気技師マイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)は、英雄的な活躍で仲間たちを救助する。現場の臨場感は本当に恐ろしいし見応えがある。それはたしかにすばらしいのだけど、この事故はいくつかの要素が混ざって起きた人災という側面もある。

BP社の社員(ジョン・マルコヴィッチ、左)がねえ、出番はあまり多くないものの、見事に嫌な感じを出してますね。さすがマルコヴィッチ。10秒で、もう嫌な感じという。設備の故障が多く、利益優先のため強引に掘削をした結果が事故に繋がってしまっている。

現場でがんばる人々のすばらしい物語であるのは間違いないのだけど、はたしてBP社の安全軽視、利益最優先の体質に改善はあったのだろうかと思ってしまう。どうしても美談として受け止めづらくなる。ちなみにBP社の損害賠償訴訟が背景になっている映画が、ニコラス・ケイジ主演の「コンテンダー」。「コンテンダー」はAmazonプライムでボロボロの評価(現在のところ★2)を受けています。爽快感がまったくない終わり方がその原因かもしれません。ときに善にも悪にも振れる一人の政治家を巧みに描いており、面白く観られました。好きな映画。併せて観ると楽しいです。
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