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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
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2018

父の秘密

Después de Lucía / 2012年 / メキシコ、フランス / 監督:マイケル・フランコ / ドラマ / 103分
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ふとしたことから始まるいじめの日々。
【あらすじ】
娘が虐められています。



【感想】
「聲の形」もそうでしたが、いじめがテーマの映画は観るのがしんどくなります。もうねえ、観るのを途中でやめようかと思いました。

実際に目の前でいじめが行われる場合、加害者からの暴力など恐怖感が伴う。でも、映画の場合ですと画面を挟んでいるから身体的な恐怖は覚えず、何もできない歯痒さと嫌悪感の方が先に立つ。イライラ感がすごかった。特に何か問題があるわけでもない、ごく普通の子供にもいじめは起こり得るという話なのかな。

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自動車事故で母を亡くした娘・アレクサンドラ(テッサ・イア、左)と父・ロベルト(エルナン・メンドーサ、右)。この自動車事故というのは母が娘に運転を教えている最中に起きた様子。それは仕方のない事故だったらしく、父は娘を責めたりはしない。ただ、妻の喪失に深く傷ついている。二人はこの事故について触れないが、それも溝を生み出しているのかな。まだ事故が二人の間で過去になっておらず、口に出せないのかもしれない。

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娘は凄惨ないじめに悩まされているものの、父にそれを告げられない。父親は心のバランスを崩していて、自分の仕事のことで手一杯なんですね。

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アレクサンドラはゴミのような物を食べさせられたり、髪を切られたり、しまいにはレイプされ、顔にオシッコまでかけられる。娘は父を思い、父は娘を思っているが、お互いを尊重して心配をかけまいとするせいか、すれ違ってしまうんですね。二人はとても仲が良いのに。親子関係に問題があるから親に言わないというのは想像できますが、良くても言えないことがある。そうやって事態はますます悪化していく。

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娯楽方面に寄せた作りをしていないから、本当に鬱々とした展開になるわけですよ。いじめっ子に腹が立ちまくりの悶絶しまくりである。もうねえ、誰か手加減を知らないバカ(メル・ギブソンかニコラス・ケイジなどでどうか)が出てきて制裁を加えてくれりゃスカッとするのにー。アドレナリンを注射して気絶できないようにしてから、まぶたを切り取って目をつぶれなくさせた上で手足を切り落としていくという、そういうメキシコの麻薬カルテルみたいなやつおらんのー? 完全にいかんこと書いてますけど。

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娘が自殺した(実は姿を消していただけ)と勘違いした父親は、加害者の一人を拉致して海に投げこんで映画は終わる。これも実に淡々と行われる。火曜サスペンスのように復讐者が犯人を責めるでもなく、犯人が長々と心境を語るでもない。本当に復讐をする人というのはこういった淡泊な感じなのかな。もう殺すことは決めているので、ただやるだけという。父親は多少なりとも胸の空白が塞がったのだろうか。そもそも娯楽に寄せたわけでもなく救いようのない話だから、後味など悪くて当たり前かもしれない。カンヌっぽい、重苦しい映画でした。


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