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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
25
2018

ザ・コンサルタント

THE ACCOUNTANT / 2016年 / アメリカ / 監督:ギャヴィン・オコナー / 128分 / サスペンス、アクション
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昼は会計士、夜は殺し屋。
【あらすじ】
大企業の使途不明金を追及したら命を狙われた。



【感想】
「ザ・コンサルタント」という邦題ですが原題は「会計士」(THE ACCOUNTANT)ですね。コンサルというと少し意味が変わるような。

ベン・アフレックのはまり役といえば「ゴーン・ガール」での間抜けなダンナ役。バカな2枚目をやらせるといい味を出す。できればバカな2枚目をやり続けてほしいもの。もちろん「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」での主人公の親友役や「アルゴ」「カンパニー・メン」「ザ・タウン」などもいいのですが。バカな2枚目が観たいよー。

今回はアスペルガー症候群の天才的な会計士クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)に扮する。アスペルガー症候群については素人の私が説明するよりも、東京都自閉症協会のサイトを確認していただければと思います。「火星の人類学者」という本には彼らの卓越した能力が紹介されています。


今までのベン・アフレックとはちょっと違った役柄ですね。冷たくてぶっきらぼうなのかと思えば、お金に困ってそうな顧客にはさりげなく節税のアドバイスを行う。でも奥さんのアクセサリーに感想を求められると「興味ない」と、取り付く島もない感想。うーん、社交辞令重要。他者への共感性に乏しく、悪気はないが思ったことをそのまま口に出してしまう。

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光や音の刺激にも弱いというアスペルガー症候群の特徴を持っている。彼が自分の弱点を克服するために、パンツ一丁で大音量で音楽をかけ、棒で自分のすねをゴリゴリこすって鍛える場面があるのですがどう見ても変態ですばらしい。

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彼のお父ちゃんがマッドな軍人(かなり困った人)で、息子のアスペルガー症候群を案じたのか、虐待じみたスパルタ教育で乗り越えさせようとする。その結果、クリスチャンは東南アジアに伝わる格闘技シラットを極め、さらに超人的射撃能力を持つ天才的会計士(超無愛想)というアニメの主人公みたいな設定を持つ人として成長した。この設定に乗れるか乗れないかで評価は分かれそう。私は今回はあんまりでした。アスペルガー症候群を乗り越えるためのスパルタ教育は是か非かとか、そんな真面目な方向からではなくて、単にちょっと詰め込み過ぎてお腹いっぱいという。あと、最後がね。

シラットは「ザ・レイド」ほど登場場面が多くなく、射撃でかたをつける場面が多かった。ただ、今までベン・アフレックはあまりアクションをやる印象がなかったのでイメージが変わりました。

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経理のチェックを依頼されたクリスチャンは、作業に夢中になってお構いなしにガラスにも計算を書いてしまう。アスペルガー症候群を強調し過ぎなのでは、と思いました。ガラスに紙を貼ってその上に計算すればいいようにも思える。

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もっとも良かったのが会社の不正経理を告発したデイナ・カミングス(アナ・ケンドリック、右)との場面。アナ・ケンドリックは美人ですが、どこか性格歪んでそうな感じが好きです(偏見に満ちた文章)。

デイナはクリスチャンに命を救われ、天才的な会計の才能も見せつけられ、高級ホテルにかくまってもらう。ケンカは強いわ、金も持ってるわ、仕事の才能あるわ、そりゃ惚れるなというほうが無理である。多少、挙動不審だけど。同じソファに腰掛けた二人だったが、デイナがクリスチャンとの距離を詰める。ここでキスをするのかな? という雰囲気になるのですがクリスチャンが「そういえばこんな面白い話があるんだ」みたいにビビッて逃げ出す。腰が引けてた。ザ・コンサルタントというより、ザ・童貞というか、たまらんですね、こういうの。ビビりかたがすばらしいですよ。この場面が私にとってピークでした。アクションではなく。童貞描写が入ると映画の評価が上昇します。

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悪党のボディガードを務めるブラクストン(ジョン・バーンサル)。「ウォーキング・デッド」での主人公の同僚シェーンのイメージが強烈でした。ただの気のいい同僚が、極限状況におかれて究極のパワハラ野郎に変身してしまうという。ジョン・バーンサルはアクションができそうなのだけど、なかなかやってくれないんですよね。できないのかな? 今回もクリスチャンとの決闘を匂わせておきながら、実は二人が兄弟だったことがわかり「なんだよお! お兄ちゃんじゃーん!」とキャッキャウフフの二人を見せつけられて映画は終わるのだった。なんなのだ、君ら。

思えばですね、監督のギャヴィン・オコナーは「ウォーリアー」という格闘映画を撮っており、これも兄弟の絆がテーマなんですよね。好きなんですよね、仲良し兄弟。もうしょうがない。二人に対決してほしかったなあ。ここで対決があればねえ、グッと盛り上がりそうじゃないの。

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他には「セッション」でハイパーパワハラ音楽教師を演じたダン・シモンズが出ています。この人が出てくるたびに「ヤバいお人では‥‥?」とドキドキしながら観てしまうのですが、今回は普通でした。残念。またどこかでぶっ飛んだキャラをやってほしいものです。

会計として何か際立ったトリックなどはなくアクション映画として楽しめます。ベン・アフレックの違った一面が観られるのでファンの方にはお薦め。アスペルガー症候群を扱った映画は「レインマン」「恋する宇宙」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」などがありどれもいいですね。「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は特にお薦め。


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