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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
29
2018

幼女戦記

2017年 / 日本 / 監督:上村泰、原作:カルロ・ゼン / 戦争 /12話
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性格ドクズは戦場で輝く。
【あらすじ】
性格の悪いサラリーマンが大戦中に幼女として転生した。



【感想】
冷酷非情な合理主義者(シカゴ学派の信奉者)で、出世のためなら同僚のリストラも一切ためらわない主人公。彼は同僚の恨みを買い、線路に突き落とされて命を落とす。だが、その瞬間、創造主を名乗る存在Xによって戦乱のヨーロッパ(に似た架空の場所)へと飛ばされてしまう。

現代から第一次大戦と第二次大戦の間のヨーロッパに飛ばされ転生し、さらに記憶はそのままで魔法が使えるエリートとなって帰ってまいりました。設定山盛り。統一暦1926年という設定なので、西暦1926年と置き換えていいのかな。この時代の兵器や軍服、銀河英雄伝説、平野耕太作品などが好きな方にはお薦めです。

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転生した少女ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐がまあクズで良かったですねえ、クズというより極度の合理主義者なのだろうけれど。最初は、負傷したフリをして戦争終結まで引っ込んでいようと考えていたが、あれよあれよという間に戦争の英雄に祀り上げられてしまう。計算違いで前線で戦う破目になるところが面白かった。

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普段は凛々しくかわいらしい顔なのだけど、怒るとゲスな下地が出てきます。

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実にいいお顔。性格ゆがみすぎだぞ。

魔法を使った躍動感ある戦いは迫力があって面白いですし、第一次大戦の頃の戦い方で戦闘が行われるのもいい。航空機は偵察用が主で、まだ本格的に航空機の時代が到来していない。どこか戦い方がアナログで魅力を感じる。

銃は原作ではボルトアクション(手動操作で弾薬の装填・排出を行う。ガシャポンという感じのやつ)のようですが、アニメではセミオート(装填は自動で一発ずつ手動で引き金を引く)になっている。インタビューで原作者が語られていましたが、アニメ化するときボルトアクションだと描写に手間がかかり、それでセミオートという形がとられることが多いそうです。勉強になるなあ。セミオートだと爽快感があって、戦闘も楽しそうですけども。

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戦争行為を、主人公が持つ極度の合理性をもって突き詰めていくとどうなるか興味がある。パルチザンが潜む街を攻撃した際、上層部からの命令でその街に潜むすべての人々(非戦闘員を含む)の掃討が指示される。ターニャは作戦を部下に伝えるが、部下の一人は非戦闘員の虐殺には反発する。

もし戦争の勝利を合理的に考えるとしたら、敵の皆殺しは正しい。女、子供、老人を逃しても後方で弾薬や兵器を生産するかもしれない。子供を見逃せば、その子が大人になったとき、かつての恨みを忘れずに殺しに来るだろう。そうなると敵対勢力は皆殺しにするのが正しい。戦争行為を支持する人々は敵対勢力の赤ん坊が殺せる人間でなければならない。そうでなければ中途半端になる。

だが、敵対勢力の皆殺しを行えば、もはや人ではない。そこら辺を合理主義者であるターニャちゃんはどう解決していくのか、興味深い。こういった問題は戦争物を観るときにいつも考えてしまう。

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ターニャちゃんは性格がドクズであるはずが、物語終盤では味方を身を挺して守ったり、ドクズ設定が崩れないか心配。ターニャちゃんはクズだからこそ輝くのに。しかしですよ、本当に本物のクズだと「なんだコイツ」となってしまい、主人公を応援しづらくなるというのも本当。今のところ、実にいい塩梅のクズっぷりなのだ。原作は完結しておりますがアニメは完結しておらず、二期があるのか、劇場版で公開となるかはわかりませんが楽しみです。

ターニャの性格がいっちゃってるのはいいですが、本当にヤバい奴は副官のヴィーシャではないか。かわいい顔してターニャの命令にまったくためらうところがない。他の部下はターニャの命令に戸惑うところがあるが、ヴィーシャは一切迷わない。あの人、ほんとどうかしてる。


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