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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
05
2018

ドント・ブリーズ

DON'T BREATHE / 2016年 / アメリカ / 監督:フェデ・アルバレス / サスペンス、ホラー、犯罪 / 88分
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おじいちゃん、ガンバレー!
【あらすじ】
盲目のおじいちゃんの家に盗みに入りました。主人公、クズすぎない?



【感想】
「死霊のはらわた」や「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミが製作で加わっています。怖かったですよ。シチュエーションホラーもパターンが出尽くしたかと思っていましたが、ありましたねえ、新しいやつ。盲目おじいちゃん物として2も期待したい。ないの?

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荒廃したデトロイトに住む3人組。娘を交通事故で失った盲目の老人の家に、事故の和解金があると聞きつけ盗みに入ります。どこまでも鬼畜な主人公や‥‥。

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おじいちゃんは元軍人で目は見えないのですがムキムキ。家に忍び込んだ強盗たちを気配を頼りに成敗していく。この場面、怖かったなあ。おじいちゃんが高速移動してくるのだ。強盗が主人公なのですが、私はおじいちゃんを応援していました。やれ! そこだ! 締め上げろ! などと。久しぶりに「志村、うしろうしろー!」の気分を満喫(30代以上限定の文章)。

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盲目のパワフルおじいちゃんが目の前を通り過ぎていく恐怖というのは、今までになかった。部屋のブレーカーを落とすなど一歩一歩、強盗を追い詰めていくおじいちゃん。知能犯ですな。音を頼りに銃だって撃っちゃうぞ。

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真っ暗になって焦る強盗の皆さん。いい慌てっぷり。難易度が徐々に上がるゲームのように、ブレーカーを落とす、猛犬を出す、車に閉じ込められるなど飽きさせない工夫を感じました。ちょっと手慣れすぎている感じもあった。ここらへんでそろそろ何か仕掛けておこうかなという。

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面白かったのがおじいちゃんの性格。実はこの人、監禁犯なのである。自分の娘が殺され、相手は金持ちだったので強引にお金で解決。納得のいかないおじいちゃんは、娘を轢いた女を拉致して地下室に監禁していた。盲目なのに拉致というのが滅茶苦茶ではあるが‥‥。

地下に女を監禁し、殺された娘の代わりとして自分の娘を女に産ませようとする。これだけでもかなり狂っているのですが、おじいちゃんはちゃんとした人なので「レイプはしない」という信念を持っている。偉い。だから、自分の冷凍した精液を解凍して、それをスポイトで吸い取って子宮に入れようとするんですね。みょうに丁寧であるがやってることはド変態に見える。

ちょっとですね、登場人物で感情移入できる人が誰もいないという。

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主人公は家庭環境がひどく、妹を連れて家から逃げるために老人宅を襲撃する。友人も巻き込んでしまう。この人ねえ、一応動機はあるものの、それでも擁護しがたい。なにせ、盲目のおじいちゃんのお金を全額持っていくのだ。いや、せめて当面暮らすお金ぐらいにしときなさいよと思う。ごっそり行き過ぎでしょうよ。友達は巻き込まれて死ぬし。

この映画の感想をAmazonで読んだら、主人公がひどすぎるというものが多かった。評価は観客の価値観、経験が大きく影響する。もし、強盗に入ることになんの躊躇も感じない人がこの映画を観たら、評価は高くなるかもしれない。素直に主人公の行動に賛同できる。でも、多くの人は盲目の老人宅に押し入るのには抵抗を感じたのでは。映画は娯楽なのだからそもそもモラルは必要ないと思うが、それでもモラルに引きずられてしまう。

主人公のモラルというのは難しいですね。あまりにもモラルが高いと強盗はしないわけで物語が始まらない。だが、盲目の老人の家を襲撃するのはクズすぎるというわけで感情移入しにくい。この辺りのバランスが物語を作る難しさなんでしょうね。ちょうどいいところが欲しい。強盗に入っても、強盗たちに感情移入できるちょうどいいラインとはどの辺でしょうか。カルロス・ゴーンの家はどうだ。


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