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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
15
2018

ハロルドが笑う その日まで

HER ER HAROLD / 2014年 / ノルウェー / 監督:グンナル・ヴィケネ / コメディ、ドラマ / 87分
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逆恨みしたノルウェーがスウェーデンに復讐。
【あらすじ】
IKEAのおかげで店が潰れたのでIKEAの創業者を誘拐する。



【感想】
400年前と同じ作り方でこだわりの家具を作るハロルド(ビョルン・スンクヴィスト)は、自宅の前に大型家具店IKEAができたことで店を畳まざるをえなくなった。その恨みでIKEAの創業者の誘拐を企てる。うーん、この逆恨みおじいちゃん。

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北欧のコメディ映画です。大笑いするような場面はなく、クスクス笑えるような作品。ハリウッドや日本とは違う文法で書かれた穏やかな笑い。ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ついここら辺を北欧と一まとめにしてしまうけど、ずいぶん乱暴な話かもしれない。アジアといっても日本、中国、韓国、台湾などもそれぞれ違いがあるわけだし。

あちらのものを楽しむためには、やはり歴史を知らないといけないのでしょうねえ。隣国ということは当然、過去に領土や資源を巡る戦いがあっただろう。だいたい隣国同士というのはそれほど仲が良くない。この映画はノルウェー人監督が撮っており、IKEA(スウェーデンの家具メーカー)の創業者を誘拐するという話になっている。スウェーデン人に恨み(逆恨みだが)を晴らすというのは、ノルウェー人にとってはかなり痛快なのではないか。

IKEAは世界的な家具メーカーであり、ノルウェー人からすると嫉妬している部分もあるのかな。IKEAのイメージは安価でおしゃれな北欧家具というものだったけど、家具屋のハロルドは「すぐ壊れる安物」とこき下ろしているのも面白い。ノルウェー人はそんな目で見ているのだろうか。

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誘拐されたIKEAの創業者イングヴァル・カンプラード(左)と家具屋のハロルド(右)が、凍死しないように裸で抱きあって温め合う場面が面白い。呉越同舟というか。これは、いがみ合いつつも協力し合わないといけない二国間の関係を表したものなのか、単におじいちゃん二人組が温め合っているのか。知識があればもう少し楽しめるのになあ。ま、おじいちゃん二人が抱き合っている姿が面白かったのでいいか。

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ハロルドは一方的にカンプラードを妬んでいたが、成功者で悩みがないように見えたカンプラードも実はそれなりに悩んでいたというのは、よくありそうな展開。

安価ですぐ壊れる椅子を売っていることを、ハロルドから批難されたカンプラードだが「家具は座る人間こそが重要」と切り返す。なるほど。たしかに、どんな高級家具を持ってても人間が歪んでいたら仕方がない。私は高級家具もなくて人間が歪んでますけど。死のう。

北欧のコメディというのは、ぼんやりしていて独特のおかしみがあります。でも、それだけを楽しむというのも何か惜しい。国情や歴史を知っていれば、より理解が深まり楽しめる。北欧ドラマなどで楽しく学べないものだろうか。少しあと、雪景色がやっぱりいいですね。向こうの人にとっては、ただ厄介なものかもしれないけど。

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