FC2ブログ

旧作映画の感想、ネタバレしてます。
19
2019

捕われた女

CAPTIVE / 2015年 / アメリカ、メキシコ / 監督:ジェリー・ジェームソン、原作:アシュリー・スミス / 実話を基にした物語、サスペンス / 97分
33AL__201904191610198ae.jpg
いい話や~‥‥と思ったら青汁の宣伝か!
【あらすじ】
脱走犯に監禁された。



【感想】
実話を基にしたお話です、ハハハ‥‥ハハハ‥‥。

「この結末は予測不能、あなたは驚愕のラストに息をのむ!」という派手な宣伝がありますが、たいていはそんなことにはならない。しかし、この映画はねえ、本当にびっくりしました。そんなことってある~? という結末。悪い意味でですけど。

39_AL_.jpg

覚醒剤から抜け出せず、そのおかげで我が子とも離れて暮らすことになったアシュリー・スミス(ケイト・マーラ)。ルーニー・マーラのお姉さんですね。依存症患者の会にも出席し、なんとか立ち直ろうと努力している。「覚醒剤をやめてから何日?」と訊かれ「一か月‥‥」と答えるアシュリー。その後、すぐに「二日目よ」と言い直す。二日て。それは普通にやってるのでは‥‥。現役バリバリなのでは‥‥。

3AL__20190419161022000.jpg

そんなアシュリーの家に、レイプ事件の裁判から逃げ出したブライアン・ニコルズ(デヴィッド・オイェロウォ、右)が逃げ込む。オイェロウォて言いにくいにもほどがある。で、この人が狂暴で裁判所で2名を銃撃して殺害し、保安官補を意識不明にし、さらに逃亡中に民間人を殺害している。

ブライアン・ニコルズはアシュリーを脅して家に立てこもる。ここから彼らの奇妙な時間が始まる。ためらいなく殺害を繰り返すブライアンだがアシュリーに対してはそこまで狂暴でもない。彼らが話しているのを観ると、そこまで悪い人間には見えないのだ。もちろん悪い人なのは間違いないのだけど。

非情に見えても身内に対しては不思議と優しい人間がいる。そういった人を描いた映画かと思ったのです。モラルの欠落というより、何か決定的な部分が抜け落ちてしまっている人がいる。一見、普通に見えるのだけども。

zzzL_.jpg

アシュリーは、依存症の会のメンバーから『人生を導く5つの目的 自分らしく生きるための40章』という本を押し付けられる。仕方なく、その本を読んでいるんですね。ブライアンは、アシュリーに本を朗読してくれと頼む。アシュリーが本の一節を読むと、ブライアンは黙り込んでしまう。

iL__20190419161024ae6.jpg

アシュリーは、この日の9時半に離れて暮らす子供との約束があった。ブライアンに子供に会いに行かせてほしいと頼む。ブライアンは素直にアシュリーを解放してしまう。当然、アシュリーは警察に通報し、ブライアンは捕まる。ブライアンにも子供がいて溺愛している。だから子供に会いたいというアシュリーを解放したことは一応理解はできるんですね。

静かな映画だったなあ、と思っていたら、そこからである。エンドロールではこの事件を手記として発表したアシュリー・スミス(本人)がトーク番組の『オプラ・ウィンフリー・ショー』に出演したときの様子が流れる。さらには、映画内でたびたび登場した『人生を導く5つの目的 自分らしく生きるための40章』の著者リック・ウォレンが登場、アシュリーと抱き合う。本の宣伝やないか~い! とずっこける。

クリップボード02

事件の被害者たちの顔写真が出て、この映画を事件の犠牲者たちに捧げますなどと言われて賛美歌が流れても、本の宣伝としか思えない。現在、服役中のブライアンは「息子が18歳になり面会できる日を心待ちにしている」などと、ちょっといい話風にまとめられても、殺害された4名と脳に深刻な障害が残った保安官補など、とんでもない目に遭わされた人たちはどうなるのだ。

あと、アシュリーも、この本そんな読んでないですよね。映画の中で、本を渡されてすぐ捨てたからな。ブライアンにしても本に感化されたというより、同じ子供を持つ身としてアシュリーが子供に会いに行くのを許したように思えるのだけど。いい話だな~と思って観ていたら青汁の宣伝だった、というあの気分である。そんな気分になりたい人は是非是非。


関連記事
スポンサーサイト



0 Comments

Leave a comment