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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
30
2019

私の中のあなた

MY SISTER'S KEEPER / 2009年 / アメリカ / 監督:ニック・カサベデス、原作:ジョディ・ピコー / 難病、家族 / 109分
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あなたに生きていてほしいのは、私のエゴ?
【あらすじ】
姉が難病だけど、臓器提供が嫌なので両親を訴える。



【感想】
白血病の姉に臓器を提供するドナーとして遺伝子操作で生まれた妹アナ(アビゲイル・ブレスリン)。姉の治療のために何度も犠牲を強いられてきたアナは、腎臓の提供を拒否するために両親に対して訴訟を起こす。

自分の存在が誰かを生かすためのものだったというと、カズオ・イシグロ原作の有名作品を思い出しました。

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子役だったアビゲイル・ブレスリンが無邪気でかわいらしい。今はもうすっかり大人ですけども。

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長女を生かすためならば手段を選ばない母親サラ(キャメロン・ディアス)。コメディ映画『メリーに首ったけ』で人気を獲得し、『ナイト&デイ』『悪の法則』『シュレック』などにも出演し、順調に活躍しているかにみえましたが2014年に引退していたんですね。惜しい。

この作品では長女のためを考えるあまり、強引に突っ走る母親を演じています。やり方に問題はあるのかもしれないが、それでも彼女のやろうとしたことは理解できる。

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当初、妹が両親を訴えたのは、姉ばかり見ている両親に対して「もっと自分を見て」という愛情を求めての行為かと思った。そうではなくて、これは尊厳死の物語だったということが後になってわかる。ミステリーではなくとも、どこかに驚きがあるというのがいい映画の条件なのかもしれない。家族それぞれ立場が違うものの、それぞれの言い分に共感ができる。

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残り時間が少ない娘に海を見せるという願いを叶えてやりたい父親と、何かあったらどうするんだと怒る母親、両方の気持ちがわかる。娘にとっては、親が自分のことでケンカをしているということで二重につらいようにも思える。

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たとえ長女がどんな状態になろうと生きていてほしいという母親の願いはよくわかるんですよね。私も身内が癌になったことがありますが、どうなろうと生きていてほしいという、それは家族の側のエゴであって本人の希望とは異なるかもしれないのだけど。なんだかねえ、ちょっと胸に迫るものがありましたよ。

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次女が頼んだ弁護士(アレック・ボールドウィン)。彼の犬(介助犬)が法廷で騒ぐのは、発作が出そうなのを本人に知らせるためで、それをあえて無視したために弁護士は倒れてしまうんですね。よく観てればわかるのかもしれませんが、ここはもうちょっと説明したほうがいいのかも。

尊厳死の問題というのは、誰にとっても起こりうる話で、頭ではわかっていても感情のほうではどうしても納得しがたいものがあります。いい映画ではあるものの、なかなかつらい映画でした。だからこそ観る価値があるのかもしれないとはいえ。


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