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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
15
2019

ナッツ!

NUTS! / 2016年 / アメリカ / 監督:ペニー・レーン / ドキュメンタリー / 79分
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アイディアマンの正体は?
【あらすじ】
ヤギの睾丸を人に移植して大儲け。



【感想】
1971年に米国カンザス州の医師ジョン・ロミュラス・ブリンクリー医師は、ED治療のためにヤギの睾丸を人に移植することを思いつく。お、おまえ、正気か。とんでもないお人‥‥。ドキュメンタリーですが本人は亡くなっているため、足りないところはアニメで補われています。

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ちょっと癖のあるアニメ。

ドキュメンタリーながら変わった作りになっています。これはネタバレしないほうが楽しめるかと思います。内容が気になる人は回れ右ということで。

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ブリンクリーは当時としては画期的だったラジオによる宣伝を行って病院を繁盛させていく。みずから放送も行い、ラジオ塔まで建ててしまう。先見の明のある宣伝の天才かもしれない。

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彼は稼いだ金を村に還元し、村は恩恵を受ける。また、貧困層への治療薬無料という公約で選挙に打って出るが妨害にあって落選。ここらへんまでは、ずいぶん立派な人に見えるのだ。ところが急に雲行きが怪しくなってくる。彼の治療、薬の販売がすべてインチキだったということが番組後半に明かされる。

ヤギの睾丸(正しくはヤギの生殖腺)で人のEDが治るわけはなく、彼は詐欺治療を行って巨万の富を築いたのだ。EDが治ったと信じ込んでいた人はそもそも最初から病気ではなく、プラセボ効果による影響だったということが裁判で明かされる。

彼がやったことは滅茶苦茶で適当な手術が原因でのちに死者も出たようだが、どういうわけだか悪人という感じはしないんですよね。不思議。

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しばしば幸せそうな家族でのひとときが挟まれ、妻は最後まで彼の潔白を信じていたようである。彼は稀代の詐欺師であり、自分の名声を残したいとか、チヤホヤされたいという異常なまでの名誉欲に憑りつかれた人に見える。妨害を受けて議員にはなれなかったものの、当選していたなら公約通りに貧困層の治療薬を無料化したり、各地に湖を作るなど住民のためになる政策を実行したかもしれない。いつばれるとも知れぬ嘘をつき続けるプレッシャーとはどういうものなのだろう。

当時では珍しかったラジオを積極的に使って人気を獲得、選挙カーの導入など、まだ世界になかったものを生み出すなど宣伝の才能に長けていた。選挙参謀などをやっていれば才能を発揮できたようにも思える。アイディアマンなんですよね。だからあれほどの詐欺をやれたのだろうけども。悪いことをしたのは確かだが、なんだか憎めないのだ。魅力的な変人。

マット・デイモン主演でブリンクリーの生涯が映画化されるらしいので、そちらも観てみたい。

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