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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
25
2019

アフターショック

AFTERSHOCK / 2012年 / アメリカ、チリ / 監督:ニコラス・ロペス / パニックホラー / 89分
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意外と怖くないパニックホラーだが‥‥。
【あらすじ】
地震が起きたら無法地帯になって大変だった。



【感想】
原案、製作、脚本にはゴア描写でお馴染みのイーライ・ロスが関わっています。そして主演もしている。大活躍。で、自分の関わった作品には嫁を出す男イーライ・ロス。今回も出してますね。大好きだな、嫁(ロレンツァ・イッツォ、中央)が。『グリーン・インフェルノ』『ノック・ノック』にも出ています。

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地震が起きた後、無法状態となってしまった街を逃げ惑うパニックホラーです。地震や津波が出てきますので苦手な人はパスということで。意外とゴア描写も控え目で、おとなしめのホラーでした。短いのでサクッと観られます。不思議と怖くないんですよね。ホラーを見慣れている人はひょっとすると物足りないかも。

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ダメ男たちの旅行は『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』や『サイドウェイ』を思わせる。前半は本当に何も起きないんですよね。これ本当にホラーなのかな、という。前半、ダメ男たちのだらだらしたバカンスを描いたのは、後半の急展開との落差を感じさせるためなのかな。

アメリカ人のグリンゴ(イーライ・ロス、左)、友人のアリエル(アリエル・レビ、中)、お金持ちのポヨ(ニコラス・マルティネス、右)はチリ旅行を満喫していた。現地で美女をナンパすることにも成功し、ナイトクラブで楽しんでいたものの突如地震に襲われる。

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明るく楽しいチリだったが、街の様子は豹変。地震により刑務所から脱走した囚人たちに追われ、街では暴動が起きる。車は止まってくれないし、誰も助けてなどくれない。

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アメリカ人のグリンゴ(左)はスペイン語がわからず、現地で恐怖におののく。言葉の通じない場所でこんな目にあったら嫌だなあ。ないとは言えない気がするのです。現実感のあるホラー。

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人間の描き方がいいですね。金持ちの嫌らしさが滲み出るポヨ(左)。貧乏人に金を払って場所を譲らせたりもする。そんな彼が窮地に陥ったときにはいい面を見せる。また、友人のアリエルが死んだときも深い悲しみに暮れる。傲慢に思えた人の意外な一面が見られる。

また、グリンゴは囚人たちに拷問され、女性が隠れている場所を教えてしまう。拷問の末だから仕方ないのだけど、そのことを後悔もする。いい人も状況によっては悪い行動をとってしまう。グリンゴは自分のとった行動が許せず、囚人に石を投げる場面がある。当然、そんなことをしたらタダで済むはずもなく、彼は焼き殺される。でも、そうせざるを得なかった気持ちもわかるのだ。

私たちが観ているのは人のごく一部の面でしかなく、人間は多面的で、本当は嫌なところもいいところもたくさん持っているのかもしれない。こういった危機でもなければ、友人の多面性を目撃することはないのかも。街も同様で、今までは安全な観光地でしかなかったチリが治安の悪い観光客にとっては最悪の場所に変貌する。

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で、この映画、ちゃんとした人がけっこうひどい死に方をするんですよね。ナイトクラブのお掃除のおばちゃんとか。主人公たちに逃げ道を教えてくれたのに、あっけなく死ぬ。主人公たちもなのだけど、この中で本当に悪い人なんて一人もいない。みんないい所、悪い所がある。ホラー映画はしばしば、罰や制裁として死んでいくことがある。何かが祀ってある場所に罰当たりなことをしたとか、イチャついたカップルとか、とりあえず殺されるだけの理由をこしらえて不幸な目に遭うという。

でも、現実はそんなこともなくて、ごく普通の人が災害や事件に巻き込まれて死んでいく。そういった不条理さがよく現れていた。イーライ・ロス(監督はニコラス・ロペスだけど)が関わった作品は、人の多面性が描かれているのがいいのだと思う。ホラーとしては、それほど‥‥と思いました。イーライ・ロスファンにはお薦めです。後味は悪めだけどイーライ・ロスのはだいたい悪めだから、気にしない。


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