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旧作映画の感想、ネタバレしてます。
04
2020

ザ・アウトロー

DEN OF THIEVES / 2018年 / アメリカ / 監督:クリスチャン・グーデカスト / サスペンス / 140分
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【あらすじ】
銀行強盗を捕まえたい。



【感想】
原題は『DEN OF THIEVES』。「DEN」という単語は「隠れ家、巣」という意味で「泥棒の隠れ家」。で、邦題の『ザ・アウトロー』ですが、それをいうなら『ジ・アウトロー』ではないのか。まずはそこからはっきりさせたい。どうでもいい? そーですか。

「アウトロー」は頻繁に使われる単語だし、トム・クルーズが演じているジャック・リーチャーシリーズのタイトルとしても有名なので、そっちと混同してしまった。

題名はさておき、冒頭の銃撃戦からすごくいい。銃声、銃の跳ねる反動の具合など細かな描写もいいし、狙いを付けてから撃つまでの速さなど、強盗軍団が銃の扱いに長けている様子がいい。現金輸送車強奪の手際良さも見事だし、声をかけて後退していく連携の様子など強盗軍団はよく訓練されている。こういうのだよお! バカが勢いでやる無計画な強奪も、それはそれでいいものの、やはり訓練された動作は美しさを感じる。善悪はさておき。

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そんな犯人チームの皆さん。暗くてよくわかんないですね。かなりの手練れが揃っております。

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一方、強盗団に立ち向かうのがロサンゼルス郡保安局重犯罪特捜班ニック・オブライエン(ジェラルド・バトラー、右)。目的のためなら手段を選ばぬ男。犯人に対する拷問も、浮気も気にしないぜ~。「アウトロー」って強盗団ではなく、この人のことでは。しかし、娘のことは溺愛しており、浮気がバレて家族に出て行かれて泣きそう。アウトロー、弱し。

ロサンゼルスの銀行強盗件数はすさまじく「1年に2400回、1日に9回」と紹介されている。北斗の拳の世界じゃん‥‥。強盗が銀行に出勤している感じすらある。強盗側も警察側も使っている武器が戦争のときと変わらないように見える。

そんなわけだからか、容疑者への取り調べも苛烈。怪しい奴と思ったら、スタンガンを食らわせ、殴って拉致、首を締め上げて吐かせるという。昭和の刑事ドラマも真っ青のやり方。

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は、犯人ちゃんが死んじゃう‥‥。

テンポが良く緊張感のある展開。強盗軍団にアホがいないというのもいい。

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強盗団を取り仕切るボス、メリーメン(パブロ・シュレイバー)も寡黙でカリスマ性があっていいですね。

140分という長尺の作品ですが、あまり長さは感じませんでした。主人公ニックが浮気して家族が出ていくゴタゴタとか、そこら辺はバッサリ切っても良かったような気はしましたけど。奥さんや娘が絡んでくる展開でもないし。


以下、ネタバレしています。

実は全部をコントロールしていたのが酒場の男ドニー(オシェア・ジャクソン・Jr)。

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強盗団には2チームあり、メリーメンがボスのようだけど彼を利用していたのがドニーで、彼は彼でチームを持っていた。ゴミ清掃車を運転していた男、サモア人風の男、黒人の女など。彼らは警察とメリーメンを利用してうまく現金をせしめる。

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強奪先のビルには、この黒人女性が働いており、彼女は最後にも出てくる。サモア人風の男とゴミ清掃車の男も映っている。

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よくわからないのが、ドニーが警察に確保された後、サモア人風の男がメリーメンに指示を仰ぐ場面。メリーメンは彼を見捨てて、無言で電話を切る。

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見捨てられたと思った男は派手に悔しがるのだけど、そもそも彼はドニーの側だからすべては計算どおりで悔しがる必要はないはず。ここがよくわからない。

脚本はひねりまくったせいか、変だなと思う部分は何点かある。メリーメンとニックが頻繁に接触していながら、なぜかニックはメリーメンに尾行を付けることはしない。ドニーを確保したとき、いきなり彼を殴りまくるとか。おまえがドニーにスパイさせてたのに、それはないんじゃ‥‥という。メリーメンがドニーを警察のスパイだと知りつつもドライバー役から外さないのは、彼が計画の首謀者という理由からギリギリ許容はできる。とはいえ強引だけど。

シナリオに疑問点はあれど、ジェラルド・バトラーの荒くれっぷり、メリーメンの寡黙さ、強盗団の練度の高さ、緊迫感のある銃撃戦などとても楽しめる作品でした。髭もじゃのジェラルド・バトラーが疲れてる様子は、ラッセル・クロウにも似ているなあ。荒くれ者がしょげ返っている雰囲気がいい。


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2 Comments

わこ  

ドニーのこと

こちらで本作を知り、ジェラルド・バトラーも好きなので視聴しました!
原題の方が内容に合ってるのに、邦題ってちょっとずれてることが多いですよね。
ニックも「俺たちが悪者だ」って言ってたので、そこに焦点をあてたかったのかもしれないけど…

私もあのシーンで悔しがる必要ある?と思ったんですが、その時はドニーが警察に捕まっててメリーメンにも見捨てられた直後だったので、まだ警察から逃げてなかったからだと思いました。
無事に逃亡してロンドンでハッピーなどんでん返しな展開、少しだけユージュアル・サスペクツの雰囲気がしました。
頭脳戦と銃撃戦が絡むのは興奮しますよね。「エンド・オブ・○○」シリーズも好きです!

とにかく銃撃戦とワルくてワイルドなジェラルド・バトラーを楽しみました♪

2020/03/13 (Fri) 11:28 | EDIT | REPLY |   

しゅん  

No title

わー、このブログにコメントがつくなんて。ありがとうございます。二年半ぶりのことでは‥‥。人類は死滅したと思っていたのに。

>私もあのシーンで悔しがる必要ある?と思ったんですが、その時はドニーが警察に捕まっててメリーメンにも見捨てられた直後だったので、まだ警察から逃げてなかったからだと思いました。

なるほどー。サモア人ぽい仲間は、ドニーが警察につかまるのは想定外だったのかもしれないですね。ドニーはそういった可能性も想定して、手錠をはずす道具を隠していたのでしょうけども。ドニーたちのチームは学生時代の強い絆で結ばれているから、計画をすべて共有しているのかなと思っていましたが、そういうことでもないんでしょうね。

で、サモアは、いずれメリーメンたちを裏切るつもりだったけど、とりあえずメリーメンに連絡したら見捨てられ、ドニーも捕まって出口が両方ふさがっちゃったという。そうすればあのリアクションも納得できる気はします。

わこさんのおっしゃるように、ちょっと『ユージュアル・サスペクツ』を思わせるような作りでしたね。あっちほどスッキリはいかなかったけども。

エンド・オブのシリーズは、もう3作目なんですね。だいたい3年ごとにアメリカを救っているのだな‥‥。ジェラルド・バトラーは『Dear フランキー』というまったくアクションと関係ない作品も出てましたが、それも印象に残っています。

2020/03/14 (Sat) 16:30 | EDIT | REPLY |   

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