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2011

レッド・サン

Soleil Rouge / フランス・イタリア・スペイン / 1971年 / 監督:テレンス・ヤング  / 西部劇
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三船敏郎、チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロンの共演という豪華な西部劇。

1870年、日米修好のためアメリカにやってきた日本使節団、彼らが乗っていた列車は強盗団から襲撃を受ける。帝からアメリカ大統領への贈り物の宝剣を奪われてしまう。

強盗団は仲間割れし、強盗団のゴーシュ(アラン・ドロン)は宝剣や金を持ち逃げしてしまう。裏切られたリンク(チャールズ・ブロンソン)は、ゴーシュを追いかける。日本使節団の黒田(三船敏郎)も、宝剣を取り戻すためにリンクと共にゴーシュを追う。

明治三年、まだ侍が残っていた頃の話である。現代人の感覚でいうと、強盗に遭ったんだから宝剣はあきらめるしかないと思うのだけど、三船とその上役は違う。宝剣を取り戻せなかったら、責任をとって切腹するという。言葉が違うアメリカだから、強盗を追うのは無理などとは考えない。是が非でも使命を果たそうとする責任感の強さが最後の侍という感じがした。

三船とチャールズ・ブロンソンのコンビは対照的で面白い。小高い丘で休憩するとき、チャールズ・ブロンソンはごろんと横になる。対して、三船の座る仕草は美しく威容がある。立ち居振る舞いだけで観る価値がある。本物の侍など誰も見たことはないのだけれど、こういう形だったのではないかと思わせる説得力がある。

チャールズ・ブロンソンの三枚目ぶりも際立っている。三船に「刀がなければおまえなんかに負けない」という場面。それならばということで、三船が刀を置く。チャールズ・ブロンソンが三船に殴りかかるのだが、これでもかというほど投げられる。地面に叩きつけられてのびているところを起こして、また投げる。もう、参っているのに何度も投げる。しまいに、チャールズ・ブロンソンが「今日はこれぐらいにしてやる」というのは吉本新喜劇ではないか。コテコテのやりとりを、この二人がやると面白い。

アラン・ドロンはこの二人に比べると、ちょっと影が薄かった。瞳の青さが本当に綺麗。冷酷な役どころなのだけど、もうちょっと冷酷さを強調するエピソードが欲しかった。ラストの三人の絡みもわりとあっさり終わってしまう。殺陣も、CGなどないせいかシンプル。その分、やはり三船敏郎の剣さばきが見事だった。飛苦無のような武器も使い、ちょっと忍者っぽい感じもするのだけど、そんなにおかしくはなかった。外国映画での侍や忍者の扱いは滅茶苦茶だけど、そういったものに比べると、これほど日本人の感覚に近い侍を表現した作品はないように思える。ブロンソンと三船の友情も良かったですね。爽やかな映画でした。

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