09
2012

いつ俺が返さないと言った?永久に借りておくだけだぞ!

▼借りぐらしのアリエッティ / 2010 日
 
【あらすじ】
小人が家の床下に住み着いて、人間の物を盗んで暮らします。
「盗みじゃないんです!借りてぐらしなんです!」(でも返さない)
そう言い張ります。ガンコです。

【見どころ】
アリエッティがかわいい。緑が美しい。ハナさん(家政婦)が怖い。
人間の道具をうまく使った工夫。(切手やボタンを絵の代わりに飾ったり、ミシンのボビンを改造してエレベータ代わりにしたり)
小人の視点からの雨や風、空気が流れる音が面白い。

【感想】
人の家の床下に住んでいる小人たちは自給自足の生活をしています。自給自足は生活の理想だと思いますし、わたしは第一次産業(農業、林業、漁業等)に憧れがあるので、そういう生活に近い小人が少しだけうらやましいです。

現在の日本は6割以上の人が第三次産業(第一次、第二次以外、サービス業等)に従事しています。直近の国勢調査(平成17年)では、第一次産業に従事しているのは5.1%です。最初の国勢調査(大正9年)では53.8%だったので、約1/10になってしまっています。

「借り」(狩りにかけているのでしょうか)と称して、人間の住居から角砂糖やティッシュペーパーを採ってくる小人たち。主人公アリエッティは、人間の男の子に気づかれてしまいます。小人の掟で、人間に見つかったら引っ越さなければなりません。

アリエッティは、この人間の男の子に、あんたが見つけるからわたしたちは引越さなきゃいけないんだみたいなことを言う。うーん、どうもここがよくわかんなかった。スーパーで店員に万引きを見つかった客が、「おまえが見つけたおかげで、もうこのスーパーで万引きできない!」と怒ってるのに近い気がする。

なんというクレーマーっぷり。いや、クレーマーは客だけど、これはもはや犯罪者。万引きは窃盗罪だよ!

で、結局アリエッティ一家は新しい住処を求めて旅に出るのだった。ちょっとよくわからないのは引越しの必然性だった。人間の少年は心優しいので、彼にかくまってもらえばアリエッティたちはそのまま暮らしていくこともできたのではないか。小人の食料など人間にとってはわずかなものだし、養ってもらうことは難しくない。

おそらく、彼らがそれでも引っ越したのは人間の脅威の他に、自分達の生活は自分達でなんとかするという独立不羈の精神のためだと思う。それは確かに立派なことだ。ただ、ちょっとすっきりしないのは人間界の物に溢れた文明を批難するようでありながら、ちゃっかり借りぐらしと称して、その文明によって生み出された商品(角砂糖やティッシュペーパー)などを盗んでいることである。

もし、「おまえが見つけたおかげで引っ越さなければならない」と主張するなら、人の文明による恵みにあずからず、自然の中で生きていくべきではないだろうか。そこにどうも中途半端さを感じた。だが、70億に達したといわれる人間となんの接点を持たずに暮らすことは難しいかもしれない。それが人の傲慢さと言われれば、そうなのかもしれない。

もはやほとんどの生き物は、人に影響を受けず生きていくことはできないだろう。人も地球に対して借りぐらしをしているならば、少しは謙虚になったらどうだということなのでしょうか。
そういえば、アリエッティがマチ針の剣で戦うシーンがなかったね。残念。

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