25
2012

映画「二重誘拐」

二重誘拐
THE CLEARING / 2004年 / アメリカ、ドイツ / 監督:ピーター・ジャン・ブルージ / サスペンス・ミステリー
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【あらすじ】
レンタカー事業で成功を収めたロバート・レッドフォードが誘拐されます。妻は、ヘレン・ミレン。誘拐犯は、ウィレム・デフォー。


【感想】
とてものんびりしたミステリーでした。緊迫感がまったくない。ただ、この作品は誘拐犯と警察の攻防や、アクションシーンなど、そういったところにはまったく重きを置いていません。被害者と誘拐犯の歩んできた道、そして幸せとは何かみたいなものを描きたかったんじゃないでしょうか。

ロバート・レッドフォードが誘拐された後、妻であるヘレン・ミレンはその事実を知りながらもいつもどおりに自宅のプールで泳ぎます。優雅に平泳ぎをしている。普通、夫が誘拐されたならば大騒ぎしそうなものだけど、けっして自分のペースを乱さない。いつもと同じことをして平常心を保とうとしているのか、それとも夫の無事に関心がないのか。ものすごく平泳ぎがしたかったという可能性もある。

だけど、案外こういったものかもしれない。どんな大事件が起こっても、それもやはり日常なのだ。いつものようにお腹も空けば眠くもなる。トイレにも行きたくなる。だからプールで、優雅に平泳ぎをすることもあるのだろう。夫を心配していないわけではないのだ。習慣というのはそういうものかもしれない。

ただ、孫の誕生日プレゼントを買いに行ったりもするんですよね。それはいらないんじゃないのか。で、みんなして孫の1歳の誕生日を祝います。
「ハッピーバースデー!」って、そりゃそうですけど! ダンナ、誘拐されてますけど!

やっぱり心配されてないかもしんない。

そして、誘拐犯の足取りを追っていくうちにFBIは夫の浮気の証拠を見つけてしまう。それを妻に教えます。ロバート・レッドフォードにしてみれば「なにしてくれんだよ」といったところ。その浮気相手、今回の事件とまったく関係ない。余計な仕事である。もっと真面目に誘拐事件の捜査をがんばってほしい。

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ヘレン・ミレンはこの浮気相手の家に押しかける。誘拐事件はほっといていいのか。いいんです!

妻にとっては、こちらのほうが一大事。で、いろいろと浮気相手にひどいことを言う。しかし、浮気相手は嫌な感じの人ではない。むしろいい人にすら見える。そんで、夫のことを「すばらしい人」と褒め称える。そこにまた腹を立てる。

奥さんにしてみれば、いっそ体だけが目当てだったらよかったのに、けっこう本気でのめり込んでやがったな、アイツ! ということでプンスカきてます。もっとこの浮気相手が登場してもよかったかも。



そんな中、ロバート・レッドフォードと誘拐犯ウィレム・デフォーは目的地までハイキング。休憩のときにはお互いの対照的な人生について語り合う。仲良くお茶なんか飲んじゃう。一見、成功者に見える人間の人生も順風満帆なんてことはない、逆に悪いだけの人生もないとかそんな話。手前は、その話を神妙に聞く誘拐犯。

激しいアクションがあるわけでも、驚くようなトリックがあるわけでもない。終始、たんたんとした映画です。「二重誘拐」という派手な邦題ですが、二つ目の誘拐がどこで起きたのかわからない。さてはあれか、映画観ないでタイトル付けましたね。やりやがったな!

原題は「The Clearing」(精算、掃除)です。

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