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2012

映画「色即ぜねれいしょん」

・色即ぜねれいしょん
2009年 / 日本 / 監督:田口トモロヲ / コメディ・青春映画

【あらすじ】
みうらじゅんの自伝的小説を映画化。童貞の高校一年生がモヤモヤします。ひたすらモヤモヤし続けます。

【感想】 ネタバレなし
モテない高校生の青春ということで何も考えずに楽しめます。男なら誰しも共感してしまうような、学生時代の思い出。

青春映画というと、そこに挫折や葛藤、屈折などの観ていて苦しくなるような場面が出てきます。そういうのがない。これは原作者のみうらじゅんさんの人柄なのかもしれない。起こったことを楽天的に受け止めてしまうのは才能の一つだと思います。だから周りを変に恨んだり、妬んだりすることもない。

両親や友だち、家庭教師という彼を取り囲む人々も良くて、彼が成長する様子を温かく見守ってくれている。過保護とはべつで、ちょうどいい按配。とくにリリー・フランキーさんが演じる物静かな父親が良かったですね。主人公(渡辺大和)が彼女(臼田あさ美)を送り届けるときに財布から一万円札を出して「これで飯でも食べてこい。そのあと彼女を送ったら帰ってこい」みたいなことを言います。

そのときのお札がすごくきれいなんですね。ビシッとした札というか。父親の人柄を表しているような。あのシーンはとても好きです。

主人公はまだ16歳なので、彼女と一緒に泊まるのははやいということなのでしょう。父親の毅然とした態度もよかったし、主人公は彼女と泊まりたいんだけど、なんだか親の金で泊まんのもあれだし、なにより勇気が‥‥、いや、いっそ帰ってこいって言われてほっとしたわ、したのかしら?どうなんだ?自分でもわかんない!みたいな混乱した様子が微笑ましかったです。

変に残酷なシーンや性的なシーンもなくて、あっさり楽しめるコメディで良かったです。とはいえ、青春時代特有のモヤモヤした感じ、ラブレターを出したときにポストをつかんで「出してしまったー!もう俺にこの郵便物を回収する手段はないのだー!」と悶絶する感じや、携帯がないので彼女の家に電話したら親が出て切られたとか、えー、なんか観ていて平静でいられない。そういうのがわかりすぎてしんどい。

一応、1970年代の設定なんですがちょっと髪が長くヒッピー風の人がいるぐらいで、ほとんど現代みたいに見えます。あまり当時の感じを再現してしまうと、そっちが気になって見づらくなってしまうという配慮からでしょうか。ヒロインの臼田あさ美さんのメイクも今風ですし。それで違和感がなかったので良かったと思います。モヤモヤできました。モヤモヤしたい人にお薦めです。


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