03
2013

映画「127時間」

127時間
2010年 / アメリカ、イギリス / 監督:ダニー・ボイル / 実際の出来事を基にした映画


岩に手を挟まれて、人生について考える。他にやることもないので‥‥。
【あらすじ】
遊びに行ったら、岩に手が挟まってしまいました‥‥。


【感想】
主人公アーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は気ままに生きている。親兄弟から電話があっても掛け直しもせず、職場の同僚にも行く先は告げず、キャニオンランズ国立公園に遊びに来ていた。俺を縛れるものは何もない。音楽、自転車、山歩き、それだけあればごきげんだ!とアーロンさんのテンションは高い。移動はデフォルトで駆け足。小学生男子ではないか。

自転車で岩山のような山道をかっ飛ばし、転んでも気にしない。転んで痛がっている自分をビデオカメラで撮影して笑い転げてる。異常なまでのテンションの高さ。おかしなクスリでもやってませんか。やっているだろ。そんなアーロンさんだったが崖を移動しているときに落下して、右手が岩に挟まれてしまう。

「やってしまった‥‥、のか?」の図。落ちたてホヤホヤなので、まだ事態が飲み込めてない。

しかしこの映画はすごいですよ。「手を挟まれて困ってるわたし」という、それだけをずーっと撮り続けてるのだ。これで2時間もつのだろうかと心配したけど、もってしまった。見事。

疲労や空腹、寒さ、飢えなどでさまざまな幻覚を見る。でも、3、4日目なんて意外とまだ元気なんですよね。ビデオカメラを回して「はい!今日、ゲストに来ていただいたのはアーロンです!やあ、みんな元気かい!」などと、テレビごっこをやりだす。ま、あれは疲れすぎて頭おかしくなってたのかも。

絶望的な状況なんだけど、観ていてあんまり悲壮感がないのがいい。主人公が気楽な性格だからかもしれない。状況はひどいがその中でやれることはやってるし、あまり取り乱すこともない。すごい精神力だと思います。教訓めいたところはあるのだけど説教臭くないのもいい。

人によって「岩」は違うものなのだろう。自分や家族の病気かもしれないし、アーロンのような事故かもしれない。挫折や失敗も岩になり得るだろう。困難の中で人生を振り返り、大切なものを再確認するのだ。あ、映画の結論を全部書いてしもうた。ま、いいけど。観ている人によって見えているものがだいぶ異なる映画ですね。哲学的でもあるし、芥川が書いたら「岩」って題名で教科書に載りそうな話ですね。途中、オナニーしようとしますが。それはどうでもいいか。だって、挟まれてる間やることもないんだし、それぐらい考えるよね。アーロンさんは悪くない!

痛そうなシーンがありますので、そういうのが苦手な方は避けたほうがいいかも。ちょっと変わった映画でした。なにせずっと挟まってるよ。


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Tag:ミステリー・サスペンス

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