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2013

ダイダロス 希望の大地

Жаужүрек мың бала / 2012年 / カザフスタン / 監督:アハン・サタエフ / アクション
【あらすじ】
部族と土地を守るため、カザフ族の青年サルタイがモンゴル族と戦います。 


【感想】
カザフスタン独立20周年を記念して制作された映画。名前は耳にするものの、まったくカザフスタンという国について知らない。人種は同じモンゴロイドなので顔は日本人と似ています。でも、ハグをする文化があったり、宗教はイスラムが多いなど、西洋、東洋、中東が混ざっているのが面白い。

国が8億円の制作費を出しているといえばプロパガンダ映画という見方もできるかもしれない。でも、あまり宣伝ぽいものは感じず自然に観られます。とはいえ、出てくるモンゴル人はみんな悪いやつという。そこは譲らんぞというのは感じました。


この鎧を着ている人たちは極悪非道というわかりやすさ。


こちらはカザフ族側。遊牧民という性質が大きいのだろうけど、まとまりがない。着ている洋服同様、みんな意見がバラバラなのだった。モンゴルも遊牧民だとは思うのだけど、あちらはなぜか組織だった戦闘をしてくるんですよね。どこで違いが出たのかなあ。


最初は、モンゴル族に対してテロのような局地戦ばかり行っていた主人公だが、やがて民族同士の大規模な戦いに身を投じることになる。

ギョッとするような価値観の違いだとか、受け入れがたい風習だとか、そういった文化的差異を期待していたのですが、まったくそんな感じがないんですよねえ。現代人でも容易に馴染めそうな価値観を持っている。

明らかに現代人とは違う感覚、感情の過剰さもほとんどない。主人公の幼馴染が、主人公に嫉妬しまくるというのはあるんですけど。「アイツばっかりモテて! アイツばっかり頼りにされて!」で、キーッってなって主人公を弓矢で射るという。あ、感情が過剰な人、いましたね。

カザフスタンの自然、馬と弓矢のスピード感ある戦い、遊牧民の生活、武具や衣装の精巧なつくりなど、見所があって面白いです。邦題の「ダイダロス 希望の大地」というのがよくわからなかった。ダイダロスというのはギリシャ神話に出てくる職人で、半人半牛で有名なミノタウロスの迷宮を作った人ですね。ギリシャ神話とどういう関係があるのかなあ。原題もキリル文字で、なんと書いてあるのかわからない。

謎は深まるばかり。出ました、適当な終わらせ方。

カザフスタンの自称民族名「カザク」は「独立不羈の者」「放浪の民」という意味だそうです。カザフスタンが独立するのは、映画で描かれた戦いがあってから約300年後の1991年。ようやく独立を勝ち取ったことになる。地味ながら見応えのある映画でした。

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