01
2014

映画「野蛮なやつら/SAVAGES」

野蛮なやつら / SAVAGES
Savages / 2012年 / アメリカ / 監督:オリバー・ストーン / サスペンス、犯罪


男同士の友情?
【あらすじ】
カリフォルニアのラグナビーチを拠点に大麻栽培で成功を収めたジョン(アーロン・テイラー・ジョンソン、右)とチョン(テイラー・キッチュ、左)。ある日、麻薬密売組織に二人の恋人であるオフィーリア(ブレイク・ライヴリー、中)をさらわれてしまう。


【感想】
悪人対悪人対悪人という。悪人しか出ない話ですね。ストーリーはとてもよくできているし、セリフも凝っているんですよね。「大麻は悪の中の善である」とか。なるほどと思ったりして。

しかし、ジョンとチョンとオフィーリアの関係がよくわからない。二人の男はとても仲が良くて、恋人を共有している。たまには三人でセックスもする。ジョン(右)は、頭脳明晰だけど腕っぷしはからきし。犯罪者らしからぬ穏やかな性格。麻薬でもうけた金を途上国の恵まれない子供たちのために使っている。ITバブルで一発当てたベンチャー企業の社長とかがモデルなのかな。こういう人、いそう。

一方、チョン(左)は軍隊あがりで度胸もある。他の麻薬組織と問題が起きたとき、力で片を付ける。お互いが足りないところを補い合っている。オフィーリアは二人を同時に愛しているし、全員がこの関係に満足している。嫉妬したり喧嘩になったりすることもない。

なーんか、観ていてモヤモヤするんだなあ。金はあって頭も良くて、でも倫理観は滅茶苦茶という。は!?これは、もしや嫉妬?たんにうらやましいだけ?

気づきたくなかったー。

一方、調子に乗る若者たちを許せない老舗麻薬組織チーム。ぽっと出の若造がシマ荒らしやがって、こっちは麻薬一筋五十年じゃーい!という、老舗の心意気を感じさせます。がんばれ老舗!わしはこっちを応援する!

ベニチオ・デル・トロ(左)が演じる麻薬組織の男が本当に良かったですねえ。怖くて、ねちっこい。誘拐されたオフィーリアが「ピザしか食べさせてくれないからサラダが食べたい」と不満をもらすんだけど、オフィーリアの目の前でゆっくりとステーキを切り、オフィーリアの口元に運ぶ。もう、なにこのねちっこさ!ステキ!

麻薬組織の女ボスであるエレナ(サルマ・ハエック、右)も魅力的。組織のためなら平気で人を殺す冷徹さを持ちながら、娘との関係に悩むふつうの母親でもある。誘拐したオフィーリアに自分の娘を重ねており、一緒に食事をするシーンが印象的。二人の男は結局おまえのことを愛してないよとアドバイスをする。

ジョンとチョンは命がけでオフィーリアを助けようとするんですけど、ボスが言ったように、それほどオフィーリアを愛してないように感じた。これ不思議ですね。なんだろう。すごく仲の良い友達同士がペットを共有している感じに近いのだろうか。

二人にはオフィーリアを見捨てるという選択肢はまったくない。でもそれは、オフィーリアが好きというよりも、恋人を見捨てることを許さないという倫理観で動いているように見える。また、ジョンとチョンがお互いに、人を見捨てるような人間であると、相手に思われたくないのではないか。まず男同士の友情があって、オフィーリアは恋人でありながらも添え物に見えるんですよね。オフィーリアを通しての友情(愛情?)確認というか。面倒である。この二人結婚すりゃいいのに。


で、悪徳刑事役で登場のジョン・トラボルタ。なんか丸くなった?ダルマ落としの一番上のパーツってこんな感じだったような。悪い人です。

ジョン・トラボルタとベニチオ・デル・トロ、二人の濃厚な掛け合いがたまりませんね。ギトギトの豚骨スープを一気飲みさせられるような感じ。

ラストシーンが少し変わってますが、最後は全員死んだほうが良かったなあ。もう悪い人しかいないんだし。それじゃ救いがなさすぎるから別の形にしたのかなあ。スナッチやジャッキー・ブラウンなどが好きな人は気に入るかもしれませんよ。

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