02
2014

映画「マージン・コール」

マージン・コール
Margin Call / 2011年 / アメリカ / 監督:J・C・チャンダ― / ドラマ


おまえら全員、不幸になっちまえ!
【あらすじ】
サブプライムローン問題をきっかけとした2007年の世界金融危機を元に作られた作品。金融危機前後二日間の大手投資銀行(リーマン・ブラザーズがモデル)では従業員たちがてんやわんやしておりました。

【感想】
世界同時不況へ繋がる2007年の世界金融危機で、大手投資銀行リーマン・ブラザーズの中がどうなっていたかということはわからないわけです。この映画は、あのとき何が起きたということよりも、ああいった場所で働いている人はどういう価値観を持っているか、どういった種類の人間かということに焦点を当てているように思いました。

一言でいうと、監督の憎悪がすごいなという。もう、こういった人たちが大嫌いなんだと思いますよ。投資家なんてのは、投資してなきゃ競馬でもやってんでしょとか、あいつら結局なんでもいいんでしょと、映画中で言わせてますし。投資家だけでなく、投資銀行や証券会社、みんな含めて大嫌いという。

会社をクビになったエリック・デール(スタンリー・トゥッチ)の橋の話に集約されている。投資銀行に勤める前は建築に携わっていて、そのときに橋を作った。その橋のおかげで目的地まで35マイル、ショートカットできた。この橋を通るのは1日何万人で、その距離は合計何マイルになるとか、そういった話をえんえんする。橋という人々の生活に役立つものにくらべ、いったいこの仕事はなんなのだという話だけれど。

しかし、この仕事は本当に給料高いんですよねえ。ポール・ベタニー演じる、中堅社員(でもパシリだったりする)ですら年収2億5000万だし、どうなってるんだ。で、その2億5000万の使い道が、車、服、酒、娼婦を買って余ったら貯金という。富裕層に対する監督の憎悪がすごい。ちょっとステレオタイプすぎる気も。もっと違う人もいるとは思うけど、まあ、悪い人しか出てこないんですよねえ。結局、わたしも「おまえらみんな不幸になっちまえ」と思うに至るわけですが。

価値観の第一がお金であるというのは、それはそれでしんどいと思いました。ここまで行っちゃうとねえ。とはいえ「お金大好きだから逆らえない!」という役で、ケビン・スペイシーも出ております。

この人、従業員の大量リストラの際に泣いている場面がある。実は、自分の飼っている犬が死にそうだからで従業員のことはどうでもいいんですね。リストラ、この世界では当たり前ですし。犬、かわいい!従業員、どうでもいい!である。

本当にクビを切られる速度がすさまじい。ピザを注文して届くより早くクビになる。ピザも頼めんわ。会社に来て5分でクビになってる。すべて書類は用意されており、その場で携帯電話は止められ、余計なことができぬよう監視の人間が会社を出るまでついてくる。アメリカでは法律上、これでなんの問題もないのだろう。

で、大量リストラが行われ、ボーっと元上司を見送る新入社員。明日は我が身なのでした‥‥。何か目的があるわけでもなく、ただ金を稼ぎまくる人たち。その際だった知性の集団がやっていることは、はたしてなんなのか。結局、よくわからなかった。こういった世界もあるのでしょう。


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