30
2014

アジョシ

아저씨 / 2010年 / 韓国 / 監督:イ・ジョンボム / アクション  
こんなに男前なのに‥‥、恐ろしい子!
あらすじ】特殊部隊を引退したテシク(ウォンビン)は質屋を営み、世間から隠れるようにひっそりと暮らしていた。ある日、隣に住む少女ソミ(キム・セロン)の母親が犯罪事件に関わり、ソミも拉致されてしまう。テシクはソミを救うため、一人で麻薬組織に乗り込む。

【感想】 映画「レオン」以来の王道の図式「殺し屋+少女」なのです。出たー! と思いましたね、またこのパターン。でも、失敗多いんですよねえ。二匹目のドジョウどころか、もはや二百匹ぐらい探しても見つからないという。ところが、ついに見つけてしまったのである。これ、大成功ではないか。

 

「殺し屋+少女」パターンの成否は、二人の繋がりに拠るところが大きい。少女ソミ(キム・セロン)の生意気さや図々しさがちょうどいい具合にかわいい。これ以上いくと、ただの問題児になりかねない。万引き常習犯だし、困ったお子よ。

ソミは親や友人からも必要とされず、孤独を抱えている。テシクは特殊部隊時代の事件が傷となり、世間と関係を断ち、やはり孤独なのだ。二人には、お互いが孤独であるというかすかな繋がりしかない。だが、テシクはソミを助けに悪の組織に乗り込む。ソミを見殺しにすることは、テシクが持っている人との繋がりをすべて断つことで、それこそテシク自身の死なのではないか。


ストーリーはシンプルで、組織に乗り込んだウォンビンが殺しまくるという、本当にそれだけなのです。ただ、さすが韓国だけあって描写がきつい。臓器売買とか拷問場面とか、観ていて「ひぇぇ!」ってなるよ。殺され方も痛い場面が大サービス。DVD特典についていたインタビューでも、スタッフが「血の色が映えるように床は白にした」と語っていて、さすがです。こだわりの方向がいい。怖い。

悪の組織の面々も良かったですね。


殺し屋であるラム・ロワン(タナヨン・ウォンタラクン)。角度によっては平井堅さんに似てたのですが、この写真はあんまり似てないですね。黒くて悪い平井堅。 ラム・ロワンとテシクのナイフ格闘場面は鮮やか。ラム・ロワンは殺人マシンなんだけど彼なりの美学があるのもいい。ラム・ロワンは本当はテシクと戦う必要はないのだけど、あえてテシクを挑発して戦いに持ち込んでしまう。どっちが最強か決めたいという中学生思考。いいですねえ。死ぬけど。

あと、マンシク兄弟の弟(変な髪形のほう)のいっちゃってる感も実に良い。美女たちをはべらせてクスリをやるという正しき悪人像。悪人はこうあってほしいなあ。悪人の鑑ですよ、こういうの大事。筋肉もすごいのですが、まったくその筋肉が活かされず、やられてしまうのはもったいなかったけども。キャラも濃いし、もうちょい活躍を観たかったです。


ウォンビンが二階からガラスを割って飛び降りる場面がある。あの撮り方がすごい。ふつうはガラスを割った場面と着地の場面は別々に撮影されると思いますが、ウォンビンがガラスを割るところを背中から追いかけて、地面に着地するところまでを背後から追いかけて切れ目なく撮っています。これ、どうやってるんだろう。カメラマンも一緒に飛び降りているのかなあ。韓国映画ですから、かなり無茶して撮ってそうだけど。躍動感ある映像になっています。

アクションだけでなく、テシクとソミの対面場面も良かったですね。アクションなのにホロッとさせられる。ちょっと泣かせようとする演出が強すぎるのか、駄菓子屋の場面はやりすぎに感じましたが、とてもいいアクション映画でした。ウォンビンが男前というのが効いている。ここまで男前で、こんなえげつないことやるの? というギャップ。ウォンビン、恐ろしい子! ファンになりました。 暴力シーンに耐性のある方にはお薦めです。  
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