17
2014

映画「プッシャー3」

プッシャー3
Pusher3 / 2005年 / デンマーク / 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン / 暴力、ドラッグ

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がんばれ、町工場のおっちゃん!
【あらすじ】
かつては辺り一帯の麻薬の元締めとして恐れられたミロ(ズラッコ・ブリッチ、真ん中)。しかし、台頭してきた若造に「もう、あんたの時代じゃない」と舐められ、娘にも冷たくあしらわれる。手下は「お腹が痛いですぅ!」とかで役に立たず、なんでもかんでも一人でやらなければならない。まるで小さな町工場の社長である。はぁ~、もう頭に来たから麻薬やっちゃうかあ!


【感想】
ニコラス・ウィンディング・レフン監督の作品は、不思議と引き付けられる。奇抜なストーリーや驚天動地のトリックがあるわけではない。常に淡々としている。淡々としすぎてさえいる。シリーズ三作目は、麻薬の元締めであるミロの日常。娘の誕生パーティーの準備をしたり、麻薬をやめるための集会に顔を出したり、麻薬取引したり。元締めといってもふんぞり返って威張ってられるわけじゃなくて、あっちで怒られ、こっちで謝り、そっちでご機嫌をとり、いいかげん頭に来たので殺すという。大忙しです。

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ハリウッド映画に比べると、テンポもゆったりしている。本当になんてことない会話にずいぶんと時間をかけるんですよね。

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ミロの娘。とにかく気が強い。誕生日パーティーの予約の場面も良かったですね。店主とのやりとりが実にぐだぐだしている。テーブルに花を置けとか、風船を用意しろとか、風船の料金もらってませんがとか、料金内でなんとかしろとか、特にオチもないし、その一連の会話は必要なのかと思うけど、それが作品の味なのでしょう。

父親との対決場面。今までは完全にミロの保護下にいた娘が、麻薬の取り分についてミロと駆け引きをする。娘からビジネスパートナーへと変わる。子供だと思っていた娘が、何かまるで違う物へと変貌してしまっという、ミロのさびしげな表情が良かった。

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新たに台頭してきた若い勢力。DVDのメイキングを見て驚きましたが、出演者はミロ以外は素人なんですよね。よくこんな味のある人たちを集められたなあ。この二人は友人で、メイキング中は仲良くしゃべっている。「昔はちょっと悪いことしたよね。車を盗んだりとか。ウフフ・・・」って。昔って、そんなに歳とってないんだけど大丈夫か。オイ。ちょっといい話みたく語っているが、時効になってない気もする。あと、いい話ではない。

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ミロの手下は、ミロが作った料理でお腹を下しているため使い物にならない。やっぱり頼りになるのは昔の仲間だぜ!ということで、1作目に出演していたミロの手下ラドヴァンが登場。メイキングでもチラッと登場していました。この人、大道芸人なんですね。筋肉がものすごい。

今は足を洗っているものの、ミロに頼まれてお手伝いをすることに。二人ともいい笑顔だなあ。この後、拷問したり死体をバラバラにしたりするけど。

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舐めきった若造をさっそく笑顔で拷問だい!生意気な口をきいていた若造も、即ギブアップ。その後は、手際よく死体を解体。ミロの手下と違って、できる男は違いますなあ!怖い。

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すべてが終わり、薄曇りの中、自宅のプールサイドでタバコをくわえてたたずむミロ。空になったプールが映る。かつて娘や妻とプールで戯れた幸せな日々に思いを馳せているようだった。空のプールと同じで、ミロの心は満たされることはないのかもしれない。

メイキングは、実際に料理が趣味だというミロ役のズラッコ・ブリッチがプッシャーについて語りつつ、お酒を飲みつつ、料理を作ります。本当にダラダラしているんですよねえ。なんだこれっていう。好き嫌いがかなり分かれそうですが、なんとも味のある作品でした。


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