03
2014

映画「ジャック・ソード 選ばれし勇者」

ジャック・ソード 選ばれし勇者
Jacquou le croquant / 2007年 / フランス / 監督:ローラン・ブトナ / 中世、歴史劇

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フランス版大河ドラマ。
【あらすじ】
領主が横暴なので、こらしめることにした。



【感想】
「ジャック・ソード 選ばれし勇者」というドラゴンクエストシリーズにありそうなタイトル。勇者が世界を救うためにドラゴンと戦い、姫を救うという感じですが、まったくそんな映画ではないという。農民が地味に抵抗します。

1815年フランス、ペリゴール地方。農夫として生まれたジャック(ギャスパー・ウリエル)は、横暴な領主ナンサック侯の部下に父を捕えられる。両親を相次いで失ったジャックは孤児となって街をさまようが、行き倒れていたところを司祭に救われて育てられる。成長したジャックは、領主の横暴に堪えかねて反乱を起こす。

NHK大河ドラマにありそうな王道の正しき物語なんですよねえ。過激な暴力、性描写の作品が多い中、ご家族で安心して観られます。こういうのもたまにはいい。安心して観たくない人には退屈かもしれません。なにせ2時間半という長さだし。

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ジャックの少年時代を演じたレオ・ルグラン(左)。美少年すぎる。そりゃ、選ばれし勇者ですわ。右は成長したジャック。少年時代のジャックはかわいいですね。困窮してロウソクを食べる場面など、当時の農民の貧しさがうかがえる。

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緑鮮やかなフランスの森、中世ヨーロッパの建築、村祭り、砦などが丁寧に描かれており楽しめます。

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ナンサック侯(右)とその娘(左)。悪い人は黒というわかりやすさがステキ。ポーズも同じ。実にわかりやすい!

ジャックはナンサック侯に殺されかかり、娘に殺されかかり、えらいひどい目に遭いますが復讐をしないんですね。当時はもっと死が身近で荒っぽい印象があるのですが、価値観がまるで現代人というか。困窮していても暴力に訴えないし、理性的で洗練されすぎている。

こんなスマートな一揆があってよいのでしょうか。スターバックスのふかふかソファでスマホ片手にカフェラテ飲んでる感じである。泥臭さがない。怨念がない。槍の穂先に領主の生首を刺して、振り回したりしなくてよいのかしら。心配。

かといって、つまらない作品かというとそんなことはない。ここまで復讐しないというのも、それはそれですごい。かつて、父が不当な判決により有罪となりますが、ラストの場面は父の裁判と対照になっているのも巧み。爽やかで、後味の良い映画です。

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