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2014

映画「ハンニバル・ライジング」

ハンニバル・ライジング
Hannibal Rising / 2007年 / アメリカ、イギリス、フランス / 監督:ピーター・ウェーバー / サスペンス
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三度の飯より復讐がすきー。
【あらすじ】
若き日のレクター博士。張り切って、たくさん復讐するぞー。


【感想】
「羊たちの沈黙」でミステリーファンを虜にした、アンソニー・ホプキンス演じるレクター博士。この作品は、レクターの幼少期から青年期が描かれている。

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アンソニー・ホプキンスとは、あまり似ていないギャスパー・ウリエルが主役です。美形だなあ。ドラキュラとかやってほしいです。ギャスパー・ウリエルというと、中世フランスで搾取される農民を描いた「ジャック・ソード 選ばれし勇者」にも出ていますね。あちらは、どれだけ理不尽な暴力にさらされても復讐をしない人物として描かれていました。で、この「ハンニバル・ライジング」では、むやみやたらに復讐するマンとして活躍。右から左である。極端。人肉も食べちゃいます。

「ジャック・ソード」も「ハンニバル・ライジング」も両方2007年の制作なんですよね。同年で、これだけ違う役を演じるというのも面白い。

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少年時代、リトアニアで暮らしていたレクター。戦争中、飢えた敵の兵士たちに妹を殺され食べられてしまう。それがトラウマになり、みずからも人肉を食べるようになってしまった。序盤の戦争時代の描写が丁寧でしたので、レクターに感情移入しやすい。

ただ、理解できることがいいことかというと、反面、レクターのカリスマ性を減じさせてしまうようにも思えた。理解や評価というのは、相手が自分と同等か、それ以下でないとできない。レクター博士は、相手を操り人形のように容易に操り、卓越した観察力と知性で危機を切り抜けていく。そんな博士の動機や心情が、わたしごときに理解できていいはずがない。レクター博士の心境は、豚のようなわたしに理解できていい存在ではない!ああ、博士にならわたしのすべてを食べられてもいい! 食べられてもいいブヒ!

なんか危ない豚がおる。で、難しいのは、動機や心情がまったく理解不能だとすると「なんだこれ」となることである。わかりそうだけどわからない、でも完全にわからないわけでもなくて、ちょっとだけわかる気もする‥‥。こういう微妙なラインが重要なんです!それが乙女心!ま、わたし、オッサンですけど。

やや、レクターの動機が平凡すぎるように思えました。いっそ幼少期は明かされないほうが良かったのだろうか。本当に勝手なことを言ってますけど。

それと「羊たちの沈黙」のクラリスとレクターのような、心理的な駆け引きも欲しかった。今回のレクターは、ひたすら残虐な復讐を重ねていく。でも、残虐さだけではなくて、復讐の中にも知性が垣間見えてほしかった。切れ者刑事みたいな人も出てくるのですが、刑事との知の攻防もないんですよね。敵に知性があってこそ、博士の知性がより際立つのだ。そうですよね、博士!

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レクターを引き取って育ててくれる日本人の叔母(コン・リー、左)。日本人の描き方がまたねえ‥‥。刀や鎧に祈りを捧げたり、部屋中に能面がぶら下がってたり、コン・リーはよくわかんない服着てるし、日本大好きオモシロ外人の家みたくなってるよ‥‥。

ギャスパー・ウリエルはアンソニー・ホプキンスとイメージは違いますが、繊細さと妖しさが同居した魅力がありました。ギャスパー・ウリエルファンは是非是非。

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