09
2014

映画「さあ帰ろう、ペダルをこいで」

さあ帰ろう、ペダルをこいで
Светът е голям и спасение дебне отвсякъде/ 2008年 / ブルガリア、ドイツ、ハンガリー、スロベニア、セルビア / 監督:ステファン・コマンダレフ / ドラマ
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おじいちゃんと行く、自転車二人旅(強制)。
【あらすじ】
交通事故で記憶喪失になった孫。記憶を取り戻させるため、自転車で故郷を目指します。ロードムービーといえば、ふつうは車かバイクかと思いますが、自転車なのだった。自転車で山を越えます。おじいちゃん、無理するなあ。


【感想】
もう本当に最高のおじいちゃん映画ではないだろうか。たまりません。この映画はブルガリアが舞台となっています。公式サイトを見て驚きましたが、ブルガリアは年間でも7,8本しか映画が製作されないそうで、その中でこういった作品ができるのはすごいですね。
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現代と1983年、共産党政権下のブルガリアの回想が交互に差し込まれる構成。バイ・ダン(ミキ・マノイロヴィッチ、左から二番目)は政府に対して反抗的な言動があったということで民兵に監視される。義理の父親であるバイ・ダンの監視を命じられた息子のヴァスコ(右から一人目)だが、その命令を受け入れられず妻と息子のアレックスを連れてドイツに亡命する。

25年後、久しぶりにブルガリアへ里帰りしようとした家族だが交通事故に遭い、アレックス(カルロ・リューベック)は記憶を失う。病院にアレックスを迎えに来たバイ・ダンは孫の記憶を取り戻すため、無理矢理自転車の旅に連れ出します。おまえに選択権などない。おじいちゃんたら、強引!
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映画の鍵になっているのがバックギャモンという戦略的な双六ゲーム。シンプルなルールで奥深い駆け引きがあるバックギャモンが孫と祖父を繋いでいた。ゲームはしばしば人生にたとえられる。生まれる国も、頭脳も、容姿も、健康も、与えられる条件はみな違う。でも、映画でバイ・ダンが言うように「サイコロを振るのは自分である」という。

そんな狂ったゲームやりたくないわ、と思っても逃げ道はない。ただサイコロを振り続けるしかない。
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自転車が故障。運ぶ二人。何気ない場面ですが、不思議とユーモラスなんですね。起伏の多い山道の風景もすばらしい。風力発電の風車がしばしば映りますが、向こうは風力が盛んなのでしょうか。
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道中、知り合った女の子に声をかけることをためらう内気な孫。けしかけるおじいちゃん。遊び人ですな。

孫、内気かと思いきや、いきなり関係を持ってしまう。奥手なのか手が早いのか、どっちなんだ。この相手の女性(ドルカ・グリルシュ)は「やわらかい手」で、バイ・ダン役のミキ・マノイロヴィッチと共演しています。
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バックギャモンを通して絆を深める村の人々。一つのゲームを通して世代を超えた交流ができるのはいいですね。バイ・ダンとアレックスの対決は有り得ない展開になる。だが、有り得ない展開が起きるから、あきらめてはいけないし、ゲームをプレイする価値があるのではないか。

強引で型破りな祖父バイ・ダンを演じたミキ・マノイロヴィッチが実に良かった。Gyaoで2014年11月22日~2014年12月21日まで無料公開されています。ロードムービー、老人映画好きは是非是非。

そういえば、バイ・ダンを監視していた男が政治家になっている場面が映る。ブルガリアはいまだにそういった人間が権力を握っているのだろうか。



こちらの動画でバックギャモンのルールがわかりやすく解説されていました。だいたい3つ目まで見るとルールが理解できます。
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