21
2015

映画「プレミアム・ラッシュ」

プレミアム・ラッシュ
Premium Rush / 2012年 / アメリカ / 監督:デヴィッド・コープ / 自転車、サスペンス

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疾走するモヤモヤ感。
【あらすじ】
怪しげな届け物を引き受けたら、追っかけ回されました。


【感想】
荷物の配達をするメッセンジャーをとりあげた珍しい映画。

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ニューヨークでメッセンジャーをしているワイリー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。高学歴だが、スーツを着るのを嫌がってスリルのあるメッセンジャーをしている。映画ということもあり、いつ人をはねてもおかしくない走り方をする。交通マナーが滅茶苦茶で、そこに我慢ならぬという人は観ない方がいいかも。なにせ「ブレーキは死だ!」とか言い出す。なんだその斬新な思想。ちょっと頭がおかしい人であるよ。

ワイリーが乗っている自転車は、ちょっと前に話題になったノーブレーキピスト。日本では前後輪にブレーキがないと道交法違反ですがアメリカは大丈夫なのかな。自転車についてまったくわからないので、滅多なことは書けないのですが。ペダルと車輪の動きが直結しており、ペダルを逆に漕げば後ろに進む。映画でもマンデー刑事(マイケル・シャノン、右)から逃げる際、後ろに漕いでバックしてから逃げてますね。

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ノーブレーキといっても、もちろん自転車を止めることはできる。ブレーキの掛け方がかっこよくて、ペダルに足を掛けたまま踏ん張ってペダルを固定し、タイヤをドリフトさせるようにブレーキをかける。このスキッドという技が観ていて気持ちが良い。乗ってみたくなります。やたらとからんでくる同僚や自転車警官との追いかけっこも楽しい。自転車警官がいい味を出していてトムとジェリーみたいに見える。やられっぷりが微笑ましい。

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こちら、まったく話を聞かない同僚のマニー(ウォエ・パークス)。「早い奴が一番偉い!」みたいな中学生思考を持っています。バカである。好き。

サスペンス仕立てになっているが話はシンプル。自転車バトルを見せたいのでそれでいいのだと思います。ワイリーが一瞬の間に進路予測をし、これから起こる出来事が頭に浮かぶ演出はゲームみたいで面白かった。

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自転車を盗まれないように極太のチェーンを腰に巻いている。向こうはこれぐらいしないと盗まれちゃうのかなあ。ハードな国です。

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どうも最後までモヤモヤしたのが、依頼主の動機。ここからネタバレしてます。ワイリーが運んでいる謎の封筒は、依頼主の家族を中国から呼び寄せるための密航費用の領収書である。領収書を蛇頭という中国マフィアに渡すことで家族がアメリカに密入国できる。

うーん、動機がねえ、ちょっと素直に映画にのめり込めなかった。我が子に会いたいという依頼主の心情はもちろんだけど、犯罪組織に金を払って不法入国かー。家族がアメリカ大使館に駆け込んで亡命ではダメなのか。ダメです、映画にならないので。もちろん、見せたい場面は、車の間を駆け抜けるスリル、自転車同士の攻防、爽快さだろうから、動機についてケチを付けるのは意味がないのかも。だが、シンプルな映画だからこそ、動機も素直に共感しやすいものにしてほしかった。映画の出来がいいだけに、そこだけちょっと惜しい。

日本では劇場での公開が見送られました(のちに新宿シネマカリテで公開)が、ノーブレーキピストがかっこよく描かれているからでしょうか。派手なカーチェイスは良くて、これがダメというのも妙に思える。どちらも無茶苦茶やったら犯罪なのは言うまでもないが、自転車だからなのか未公開としたのが不思議に思えた。

映画の中でも法律違反は許せないという方は不快な気分になるかもしれません。そうでない方は、暴走する迷惑ことワイリーさんの活躍を楽しめると思います。

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