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2015

ハウンター

Haunter / 2013年 / カナダ、フランス / 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ / サスペンス、ホラー、ファンタジー
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閉じ込められた少女の密かな戦い。
【あらすじ】 同じ一日を繰り返す少女。


【感想】 「CUBE」「スプライス」「ナッシング」「カンパニーマン」など、独特な世界観を作り上げるヴィンチェンゾ・ナタリ監督。好きなんですよね、やっていると観てしまう。ワクワクさせてくれる。この作品も良かったです。

同じ一日をひたすら繰り返し、その事実にまったく気づかない家族。ある朝、リサ(アビゲイル・ブレスリン)は一日が繰り返していることに気づき、その原因を探り始める。

リサの「ああ! 誰もわかってくれない!」みたいな苛立ちがいいですね。母親に洗濯を命じられても「どうせ明日になれば戻ってるんだから、洗濯なんて意味ない」と、渋るんですよね。それで親と対立したり。これぞループものの醍醐味だよ! もっとイライラしてほしい。

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ループ物はここ最近流行していますね。ただ、従来のループ物はループの謎が解けたところで作品が終わっている。「ハウンター」は、一歩も二歩も先を進んだ展開をみせてくれる。ネタバレしそうなので書けないけども。主人公はただの15歳の女子学生のはずなんですが、機転も利くし、判断力が優れている。わたしが同じ状況だと混乱して即死であろうよ。

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よりによってこんな家買う~? というところに住んでますね。霧でえらいことになっております。

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謎のおじさん。悪いタモリさんみたく見えた。ただ、サングラス掛けてるだけか。悪タモリにいじめられる物語なのです。

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映画の鍵となるクラリネット。リサが演奏するのはセルゲイ・プロコフィエフ作曲の「ピーターと狼」。CMなどでたまに耳にすることがある。ちょっとのんきさも漂うこの曲が効果的に使われています。なぜ追い詰められているリサが、命の危険も顧みずクラリネットを吹くのか、ウィジャボード(海外のこっくりさん、下)をやるのか。リサの奇妙に見える行動は、実は合理的なものでうならされる。

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すべてちゃんと理由があるが説明過剰ではない。監督の「わからんやつは置いてくで~」という声が聞こえそう。なにせテンポが良くて無駄がない。主人公の頭の回転が良い。ホラー映画は、登場人物がアホだったり罰当たりだったりすることで、人が死ぬ状況を安易に作り出すことが多い。でも、リサは考えられる最良の選択をしていく。高いレベルで問題を解決しようとしている。限定された状況から自分が置かれた立場を推測していくリサの様子は、観ていて気持ちがいい。

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ホラーというとどうしても後味が悪くなりがちですが、この作品は温かい終わり方になっています。消えた服、イマジナリーフレンドなどの伏線が回収されるのも見事でした。不思議な話やSF好きの人にお薦めです。リサ役のアビゲイル・ブレスリンもかわいらしくて良かったです。予告編を貼ろうとしたら、とんでもないほどネタバレしてますね。おおお。なんてことだ‥‥。テロではないか。


※少しネタバレしています。 リサが目覚めた理由について、あまり触れていません。これはオリビアがリサのネックレスに触れたためですね。そこから物語が始まっている。目覚めの理由も、それなりに大きな謎として引っ張れるはずなのに、そこはもう当然のものとして流している。実に贅沢。これに気づいたときは、あっと思わされましたが、レビューなどを見ると、みんな全然驚いてないんですよねえ。わたしがアホなのだろうか。そ、そんなあ‥‥。
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2 Comments

kom  

なんだかシンプルでピントのあった説明と共感しやすい感想を書かれていて、読むのが楽しいです。更新たのしみにしてます。

2016/05/05 (Thu) 00:23 | EDIT | REPLY |   

しゅん  

No title

コメントありがとうございます。

ややや、そんなに褒めていただいて。これは更新しなくては。褒められたいがために更新しなくては。

お時間あるときにでも、たま~にのぞいていただけましたら幸いです。

2016/05/06 (Fri) 21:40 | EDIT | REPLY |   

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