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2015

アニメ「新世界より」

新世界より
2012年 / 日本 / 監督:石浜真史 / ファンタジー、SF、ホラー

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無自覚に行われる差別。
【あらすじ】
今から1000年後の日本。人は呪力という不思議な力を使い、豊かな暮らしをしていた。だが、課外学習で村の外に出た早季たちは、外の世界で出会ったミノシロモドキから文明崩壊の理由と村の成り立ちを聞いてしまう。それまで平和と信じてきた世界が、血みどろの歴史の上に成り立っていることを知る。



【感想】
超能力のような呪力という不思議な力、村から子供が消える謎、バケネズミと言われる知的生命体、謎が交差して20年以上に亘る壮大な物語を作り上げている。原作は「黒い家」で有名な貴志祐介。

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全25話からなるとても長い話。最初は、呪力や子供が消える謎についての話だと思っていた。無論、そこにも惹きつけられるものの差別の物語としても面白かった。

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人間と同等の知能を持ちながらも、人間に使役されるバケネズミ。バケネズミたちはコロニーを築き、それぞれが独立したコミュニティを持っている。そこで戦国時代のように戦争を仕掛けあい、相手コロニーを占領し奴隷化するなどしている。人はバケネズミの戦争には立ち入らないまま、管理だけはしている。バケネズミたちは、呪力という超能力を持つ人間には逆らえず、神様のように人に接している。

人は都合によって平気でバケネズミのコロニーを消滅(虐殺)するようなことも行う。そこにまったく良心の呵責はない。これは作品の本筋とは外れるのかもしれませんが、ここがもっとも恐ろしかった。良い悪いなど考えることもなく、リセットボタンを押すように簡単に殺してしまう。滑稽ではありながらも、どこか笑い飛ばすこともできないというか。人は人種差別や宗教対立で多くの殺し合いをしてきた。後世になれば、なぜそんな残酷なことを言われることを平気でやっている。これからもやるだろう。

バケネズミを差別していることにかすかな疑問を感じている人々もいる。だがそれを口にすることは許されない。被差別者を守ろうとする者は、被差別者と同様の迫害を受ける恐れがある。言論の自由や基本的人権がない世の中の恐ろしさを感じる。そこまで飛躍してしまうと本筋と関係ないのかもしれんけど。ようは、バケネズミちゃん、がんばって! もう人間なんか滅びろ! という気持ちで観ておりました。

超能力、妖怪、因習、差別、同性愛など、さまざまな要素がごった煮になっており楽しめました。

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