06
2015

映画「ヒプノティスト -催眠-」

ヒプノティスト -催眠-
Hypnotisören / 2012年 / スウェーデン / 監督:ラッセ・ハルストレム / サスペンス

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催眠をかける人が不安定。
【あらすじ】
殺人事件を催眠療法で解決‥‥したかった。



【感想】
サスペンスとして、それほど驚くところはないかもしれません。スウェーデンの街並み、すべてを覆いつくす雪景色、落ち着きはらった人々もいいですが緻密な人間関係の描写がいい。本筋と関係ないのに、みょうに描写が細かいんですよね。ラッセル・ハルストレム監督は「サイダーハウス・ルール」「ギルバート・グレイプ」などを撮っています。どうりでな! 家族や同僚との関係が、むむむ‥‥、ぐぐぐ‥‥、のわー! という感じだったんですよ。おまえ、もう感想書くのやめたら?

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ストックホルム郊外の一家惨殺事件を担当することになったヨーナ警部(トビアス・ジリアクス)。犯人を目撃したと思われる長男ヨセフは、犯人に襲われて重傷。意識朦朧として話を聞くこともできない。困り果てていると、彼の救命措置をした医者から、やり手の催眠療法士を紹介される。しかし、瀕死の患者に催眠療法で話を聞いちゃおうというのは、どうなんでしょうか。問題ないな!

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かつて催眠療法の第一人者として名を馳せたエリック(ミカエル・パーシュブラント)。ミカエル・パーシュブラントは「ホビット 竜に奪われた王国」にも出ているという。とても好きな作品ですが、どこに出ていたのだろうと思えば熊人間のビヨルンだった。

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言われてみれば‥‥って、わかるわけがない。あと、人間役では「未来を生きる君たちへ」で出てますね。これもいい映画でしたね。

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エリックと奥さんとのやり取りがとても細かい。エリックは2年前に浮気をしている。その浮気は奥さんにばれて謝罪しているが、奥さんは一応許しはしたものの、まだ心の底では許せていない。ちょっと何かあれば、それにかこつけて浮気のことを蒸し返す。この描写がねえ、実に執拗で「本当にこの場面いる?」と思いながら観てましたけども。まったく本筋とは関係ないところにものすごく力が入っているのが面白い。

奥さんはエリックを許せていないため、関心が子供のほうに向いている。執拗にかまうんですよね。子供としてみれば、そんな母親が鬱陶しい。彼は彼なりに母の悩みを察しているものの、それでも子供ですからどうしようもないこともある。子供は、どちらかといえば母親よりも父親が好きで、両親の不仲について、それとなく父親に「仲良くやってほしい」と伝えたりもする。母親も自分の不安定さについて十分認識しているものの、それでもどうやってエリックを許していいかわからないんですよね。この出口のなさがねえ。で、これがまったく事件に関係ないという。

エリックは、催眠療法の第一人者ということなのですが、彼自身が睡眠薬を常用しており、いつも大事なところで役立たずになるという。サスペンスとしては、わりとグダグダな展開である。ヨーナ警部が犯人に気づくのも、催眠療法とは関係なく自力で気づくんですよね。うーん、いよいよエリックのグダグダ感が‥‥。

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ヨーナ警部には優秀な同僚がいる。彼女は結婚して小さな子供もいて、長く働けない。彼は、この同僚を気遣って「子供に顔を忘れられる前に帰れ」などと言ってやる。そのくせ、捜査が進展すると、突然、家に押しかけたり、夜に電話を掛けたりする。まるでこの同僚が母や姉のような感じなのだ。彼女は彼女の生活が忙しくて、彼に来られるのは大変なのだけど、一応は話を聞いてやったりする。かなり奇妙な距離感である。そんで、やっぱり本筋にはまったく関係ない。でも、この「なんか変な感じ」が面白いのだ。

やはり一番の見所は、奥さんのチクチクした攻撃。浮気がばれた家庭は、あんな雰囲気だろうか。針のむしろとは、まさにあのこと。勉強になります。サスペンスとしては普通。


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