04
2015

悪いやつら

2012年 / 韓国 / 監督:ユン・ビョンジン / 犯罪
名称未設定-1
友達の友達はみな友達だ。賄賂で繋げよう友達の輪っ!
【あらすじ】
いろんな人と友達になって裏社会でのし上がりたい。



【感想】
1982年、韓国釜山。税関の検査課主任として勤務するイクヒョン(チェ・ミンシク)。賄賂をとって密輸を見逃すのが当たり前の職場だったが、ある日、検察の査察が入り退職を余儀なくされる。

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もう本当にねえ、賄賂を取ってない人がいないという職場で、上から下まで全員取っている。職を追われたイクヒョンは、ひょんなことから釜山の暴力団の親玉チェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)と知り合い、コンビを組むことに。

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ヒョンベは無口で物静かな性格。そうかと思えば激昂して元の弟分をボコボコにする場面も。今は対立する元の弟分に、タバコをくわえて「火をつけろ」と静かに迫る部分はドキドキしました。怒らせたらいかん人や‥‥。イクヒョンのとにかくお調子者の性格と対照的でいいですね。

イクヒョンはヒョンベと遠い親戚ということを知り、ヒョンベの裏社会の力を使ってみずからものし上がろうとする。とにかく血縁、地縁、知り合いのコネがとてつもなく物を言う社会なのだ。本人たちもよくわからないぐらい遠い親戚でも、繋がりがあるとわかれば、もはや他人ではない。学生時代に「俺の友達の姉ちゃんの友達が観月ありさ!」と自慢されたことがあった。そんなの完全に他人だろうと思ったが、この映画では「観月ありさは俺の嫁」ぐらいの図々しさできますよ。それぐらい繋げてくる。恐ろし。

観月ありさ、今はどうしているのだろう。どうでもいいか。

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賄賂に使われた金のヒキガエルちゃん。めでたいのかもしれないが、もっと他のデザインはないのか‥‥。

日本と比べて人間関係の繋がりが縦にも横にも密なのを感じる。罪を犯しても、警察や検察の有力者に知り合いがいれば罪を問われない。滅茶苦茶である。イクヒョンは妹が結婚する際に、自分の貯金通帳をポンとやるのにも驚いた。自分の家も生活は苦しいのだけど。おまけに妹の婚約者に就職の世話までしてやる。

韓国人にとって家族になるということは、こんなにも強い繋がりを持つことなのかと感心した。日本は親戚関係が希薄化しているが、韓国では現代でもまだこんなに濃い繋がりがあるのだろうか。日本は核家族化したことでわずらわしさから開放された面もあったように思う。だが、わずらわしくも濃密な結びつきは、コミュニティに馴染んでしまえば心地いいのだろう。

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お調子者イクヒョンさんの涙の謝罪。実にやられっぷりも様になる人でしたねえ。酒飲んですぐ調子に乗るわ、愛人の前でかっこうつけるわ、自分は弱いのに弟分のヒョンベを盾にしてデカい顔するわで、張子の虎っぽさ全開である。ああ! 他人とは思えない! 親近感!

韓国映画にしては暴力も薄め(お腹を刺されて血がドバーってのはあるけど)なので安心して観られます。無表情なヒョンベは、やっぱりきっちりとツケを清算してくる人でしたね。韓国人の繋がりの濃さや、腐敗を皮肉っていて楽しめました。あと、イクヒョンさんのやられ顔が面白い。

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